「霊がいるなら、“大腸菌の霊”が見えないのはおかしい」苫米地英人が語る、スピリチュアルと統合失調(康芳夫対談)

 オウム真理教の一連の『洗脳』についてから始まった、脳科学者・苫米地英人氏と、“昭和の暗黒プロデューサー”康芳夫氏の《途方もない対談》も、今回が第3回。康氏は、苫米地氏がかの麻原彰晃が患っていたという『統合失調』の概念に話を戻す。今回は、それこそ危なっかしすぎてこの2人以外では到底踏み込めない、統合失調とスピリチュアリズムの相関関係に進んでゆく。
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 「霊がいるなら、大腸菌の霊が見えないのはおかしい」苫米地英人が語る、スピリチュアルと統合失調(康芳夫対談)の画像1左・苫米地英人、右・康芳夫

「脳疾患の場合は別として、苫米地さんが考えるような、《普通》と《頭がおかしい》って、どうやって分けるんですか? その判断のポイントは?」

「まずは『統合失調的なもの』があるかどうかですね。幻覚のようなものが本当に見えていたら、おかしいじゃないですか」

「なるほど、幻覚を本当に“見えてる”と思ったヤツはおかしいと」

「この間も江原(啓之)くんと一緒にメディアで出演したけど……いい人だし彼にはかわいそうだけど、僕からすれば、彼も頭がおかしいんですよ」

「おお、例の占い師だな(笑)」

「彼は“本当に見えてる”って言い張ってて、嘘もついてなさそうだから。まあ、もしかしたら嘘かもしれないけど」

「その視点でいえば、江原くんは頭が壊れていると」

「“論理的思考ができる”“できない”とか、そういう話とは別なんですよ。要するに“見えないものが見える”“聞こえないものが聞こえてくる”というのは『統合失調』なんです」

「なるほど、それを『統合失調』と称するわけね」

「実は『統合しすぎ』なんですけどね」

丸山(美輪)明宏はどうですか?」

「霊が見えたら、明らかに統合失調です。霊は見えちゃいけないんですよ。目の錯覚はなんの問題もないです。だけど、それが統合的に出てきて、会話までできたりするとなると、やっぱり頭おかしいでしょう」

「はっはっは、それはそうだ」

 「霊がいるなら、大腸菌の霊が見えないのはおかしい」苫米地英人が語る、スピリチュアルと統合失調(康芳夫対談)の画像2画像は、「千葉日報」より

「ただ、宗派によっては、わざわざ頭をおかしくするものもあるんですよ。日蓮宗の身延山で行われる成満っていう百日修行(※現在では中山法華経寺で行われている)では、本当に彼らは“見てる霊”と会話をしながら、その霊を“獲って”みせたんです。そのために、霊を見る修行をするんですよ。“わざわざ統合失調を作る”ということですね。でも、それで救われるんだったらいいじゃんって考え方で。彼らは仏教徒だから、本音は、“そんなの心の迷いだ”と思ってるんですが、そうやって“救いのツール”にするのはありですよ」

仏教徒からみると、霊はありえないんですね?」

霊は『心の迷い』『あらわれ』。だから、お父さん、お母さんが亡くなった人がそれを見るのも当たり前ということですよ。だって、未練があるわけだし、まとめて『心の迷い』ということ。逆に言えば、なんの関わりもない人の姿が見えたら頭がおかしいということ。たとえば、ここ(※インタビューは六本木で行なわれた)は、かつて防衛庁の跡地ですよ。いわば日本のすべての英霊がここにいるわけです。江戸時代からみれば、今この空間にさ、千人、万人の霊がいるわけですよ。そのうち、たったひとりしか見えないという方がおかしいでしょ? 見えるんだったら、全部見えろと。その前に、“大腸菌の霊がなんで見えないの?”って思うじゃないですか。うさぎの霊は? 人間だけでも、万人見えなきゃいけないし、その他の生物だったら億ですよ。大腸菌だったら“兆×兆”の世界だ。それが、特定の人の霊だけ見えるって、それは頭がおかしい証明なんですよ。統合失調」

「苫米地さんからいえば、いわゆるスピリチュアリズムは、すべからく統合失調だと」

「目の錯覚で怖がるのはいいんですよ。“ぎゃあ! 怖い!! ”みたいにね。“宗教は目の錯覚じゃないよ”って言うかもしれないけど、明らかに目の錯覚。でも、それを会話できたりとか、あなたの背中に憑いてますとか。背中に憑いてるんだったら、1億人ついてますけど…って話でしょ。何世代とか何百年間分の霊が憑いてないとおかしい話でしょ。それがひとり、ふたり憑いてるって……頭がおかしい証明じゃないですか。ただし、僕らは頭おかしいって言わずに、『統合失調』だと言うだけのことです」

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