クリスマス島のアカガニ大移動が圧巻すぎる! 理学博士「人間の伝染病が関係」
■衝撃の事実「100年以上前、大移動はなかった」!?
それにしても、なぜこの島にはこれほど多くのアカガニが存在するのだろう? X氏によれば、それは天敵がいなかったからだそうだ。
「それに、食べてもあまりおいしくないから、人間に捕食されることもありませんでした」(理学博士X氏)
だが、現在見られるようなアカガニの大移動は、実はこの100年ほどで見られるようになった新しい現象の可能性もあるという。
「実は、インド洋を探検した科学者たちも最初期の入植者も、このアカガニについてほとんど記録を残していないそうです。つまり、20世紀の初めくらいまでは、どうやら現在のように大量のアカガニは生息していなかったようなのです」(理学博士X氏)
驚くべきことに、かつてこの島で存在感を放っていたのは、アカガニよりもネズミだったらしい。実際、1899年に書かれたレポートには、「クリスマス島はネズミの極楽」などと記されているのだ。
「かつてこの島には2種類のネズミが生息しており、アカガニを捕食していました。当時もアカガニは森の中に多く生息していたようですが、今ほどではなかったようです。ですが、このネズミたちは人間が島に住み着いた後、伝染病によって1903年頃に絶滅してしまいました。そして天敵がいなくなったアカガニは、一気に個体数を増やしたのではないかと考えられています」(理学博士X氏)
ただ、このアカガニの天下もいつまで続くかは誰にもわからないとX氏は語る。
「現在、1990年代に移入した外来種のアシナガキアリがアカガニの天敵となっています。 このアリは、アカガニを推定二千万匹ほど減らしたと考えられています」(理学博士X氏)
現在、地元ではアカガニを救うためにこのアリを駆除する試みが進んでいるそうだ。見る者を圧倒するアカガニの大移動であるが、その陰には生物種間の激しい戦いが潜んでいたのである。
(吉井いつき)
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