パラレルワールドの百科事典『コデックス・セラフィニアヌス』― 奇妙な植物、SEX、医療…異世界の話を“未知の言語”で綴った本の驚愕内容とは?
まるで何かの拍子にパラレルワールドからこの世界へ放り込まれたような奇妙な“百科事典”に注目が集まっているようだ。どこの国のものとも思えない文字で解説されたイラストを見れば、頭の中が「?」と「!」に満たされること必至のその“百科事典”とは――。
■現代最狂の奇書『コデックス・セラフィニアヌス』とは
さまざまなフィクションや創作物の題材になっている“パラレルワールド”だが、いずれもその特徴は今の現実と少し違う世界である。だいぶ違うという場合でも、少なくとも我々の世界と同じ“文脈”で形づくられているといえるだろう。なぜならパラレルワールドは我々の世界の“お隣さん”であるからだ。
そしてまさにパラレルワールドの産物ではないかと見紛う現代の奇書がこの『コデックス・セラフィニアヌス(Codex Seraphinianus)』である。
初版発行は1981年で百科事典のような体裁の本書だが、表紙のイラストからしてシュールで奇妙である。初版の第1巻の表紙には、ベッドでセックスをしている男女が次第に1匹のワニへとトランスフォームしていく姿が描かれている。そしてページをめくれば奇妙な植物や動物、機械類、医療現場や葬儀と思われる人類の文化的な営みの様子などの不思議な描写が圧巻のボリュームで収められているのだ。解説文もあるのだが、残念ながら(!?)まったく解読不可能な、どこの国の言葉でもない文字が綴られている。
著者であるイタリア人クリエイターのルイジ・セラフィーニ氏は本書の創作に2年以上を費やしたといわれ、本書は「つまるところロールシャッハテスト(心理測定ツール)と同じようなもの」と解説している。そして本書に使われている文字については、何に由来するものでもなく単純に作り上げたものであることを後になって言及している。
「人は見たいものを見ているのです。イラストが語りかけてくるメッセージは、実はあなたの想像の産物です」(ルイジ・セラフィーニ氏)
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