萩本欽一とは何者か? 奇跡を生むシステムとは…業界屈指の“欽ちゃん信者”キック×ラリー遠田が徹底解説!
ラリー:番組に出る男の子を見つけたシーンも印象的でした。当時、東日本大震災が起こって、萩本さんが震災関連のニュースを見ていたら、気持ちのいい話し方をする小学生の男の子を見つけた。それで、その話を聞いた土屋さんが被災地まで出向いて、その子を探しに行く。そして、実際に見つけ出して、番組にも出演させてしまうんですよね。改めてその子に稽古をつけて台詞を読ませたりすると、やっぱりすごくいいんですよね。
キック:あの子は良かったですね。萩本さんは、番組に出る人を見つけるときに「電話をするな、遠くしろ」と言うそうです。電話してすぐに見つけたりすると運が来ないから、直接会いに行ったり、遠くまで探しに行ったりして、さんざん苦労した方がいい、と。それで、スタッフが出演する子どもを探すためにいろいろやりすぎて、2回くらい警察に捕まりそうになったらしいんです。それを聞いて萩本さんは「2回も警察に捕まりそうになるぐらいだから、相当『遠く』なっている。これだったら間違いない」と言って、そのときに見つかった子に決めたら、やっぱり視聴率が上がったそうです。
『世界の果てまでイッテQ!』が始まるときにも、萩本さんは「『遠い』と『つらい』だ」とスタッフにアドバイスを送りました。『イッテQ!』はまさに、遠くへ行ってつらいことをやる番組として大ヒットしたわけじゃないですか。お手軽なやり方では成功はつかめない、と言っているわけです。
ラリー:今年、話題になった『陸海空 こんな時間に地球征服するなんて』の「ナスD」もそうですよね。「こうすればこれだけの数字が見込める」というマーケティング的な考え方を超えたところでしか奇跡を起こすことはできない、ということなんでしょうね。
キック:あと、映画の中で5月7日の欽ちゃんの誕生日に、パジャマ姿で家にいるシーンがあったじゃないですか。世間の人はGWで遊びに行ったりして浮かれているんだけど、そこであえて家にこもって仕事をする。そうすると神様がいい運を与えてくれる、っていう。あれは参考にしたいな、と思いました。
ラリー:そもそもお笑いという仕事自体にそういうところはありますよね。ライブはだいたい夜に行われるし、普通の人が楽しみたいと思っているときにその人たちを楽しませているわけですから。
(話が尽きないため、後編(11月25日配信)に続く)
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2024.10.02 20:00心霊萩本欽一とは何者か? 奇跡を生むシステムとは…業界屈指の“欽ちゃん信者”キック×ラリー遠田が徹底解説!のページです。萩本欽一、キック、ラリー遠田、サイキック芸人などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで