入れ墨の“不良牧師”アーサー・ホーランド師の「巨大十字架行進」を取材! 現役ヤクザからOLまで魅了する圧倒的生き様に迫る!

入れ墨の不良牧師アーサー・ホーランド師の「巨大十字架行進」を取材! 現役ヤクザからOLまで魅了する圧倒的生き様に迫る!の画像1撮影=酒井透

 自らのことを“不良牧師”と呼び、背中にビシッと刺青を入れたアーサー・ホーランド師(Arthur Hollands/本名、岡田正之。66歳)は、我々の想像を超えるキリスト教の牧師だ。

 今から2年前の2015年、アーサー・ホーランド師は、誰も考えつかないような“旅”を敢行している。カリフォルニア州サンタモニカからニューヨーク州ロングビーチまで、40キロもある手製の巨大十字架を背負って歩き通したのだ。その名も「アメリカ横断十字架行進」。1日20マイル(32キロ)ずつ進み、延べ150日かけて5000キロを踏破。16年6月にゴールした。

「俺の役目は、普段、教会に来ない人に語りかけること。ジーザスも村々を歩き回った。俺にとっての教会は、この自然界。青空、白い雲、夜空、星々、これが教会の天井。大海原、サハラ砂漠、草原、これが床。吹く風は神の愛のスピリット。そして鳥のさえずりが賛美歌だ。俺は、教会というのは、外の大きな世界を感じるための小宇宙だと思ってる。そういう意味で、確かに教会の建物はひとつの表現だけれども、やはり教会のエッセンスをつくり出すのは建物ではなく、そこにいる人。逆に、そこにいる奴らがプログラム化されてる教会には魅力がないよ」(アーサー・ホーランド師)

入れ墨の不良牧師アーサー・ホーランド師の「巨大十字架行進」を取材! 現役ヤクザからOLまで魅了する圧倒的生き様に迫る!の画像2撮影=酒井透

 現在、アーサー・ホーランド師は、「日本キャンパス・クルセード・フォー・クライスト」というプロテスタント系のキリスト教宣教団体に所属している。しかし、”教会”というものは持っていない。生まれは大阪市西成区。父は元・米軍海兵隊員で、母は日本人。日本でハイスクールを終えると、20歳で父の国アメリカに渡り、23歳で洗礼を受けて牧師となった。そして、全米レスリング選手権チャンピオン(サンボ)2回優勝という金字塔を打ち立てている。また、全米柔道選手権3位という経歴をも持っている。実は、正真正銘のアスリートなのだ。

入れ墨の不良牧師アーサー・ホーランド師の「巨大十字架行進」を取材! 現役ヤクザからOLまで魅了する圧倒的生き様に迫る!の画像3撮影=酒井透

「十字架を背負って歩いていると、そこに引き寄せられてくる人間がいるんだ。俺はそれを“飛ばされてくる”と言うんだけど、「アメリカ横断十字架行進」の終盤、ニューヨークのブルックリンを歩いていたら、全身入れ墨のヤク中男が声をかけてきたんだ。『俺は何度も神に誓った、ヤクは止めると。でも、またやってしまう。ジーザスはオレのことを見放したんだ!』って。でも、『今日俺が十字架を担いで来たのはお前のためだ。お前は愛されているし、許されている』と言ってそっと肩に手をまわしたら、ワァ〜〜っと泣き出して。その後は、泣き続けながら一緒に歩いたよ(笑)」

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