目覚めると誰かが自分の胸に乗っている「インキュバス現象」の謎が解明! 突然死の可能性や悪魔とSEXした事例も!?(最新研究)

「このような睡眠麻痺状態において、脅威に反応する脳の警戒システムが、“胸に馬乗りになっている悪魔”という幻覚の形成を助けているものと考えられます」と研究チームのディルク・ヤン・ブロム教授は語る。

 ブロム教授によれば、インキュバス現象に苛まれている人が見ているものは、実際の周囲の光景とそこに投影される悪夢の組み合わせであり、きわめてリアルな体験に感じられるものであるという。言い換えれば、このインキュバス現象は大人気ゲームアプリ「ポケモンGO」のような現実の風景とCGを組み合わせたAR(拡張現実)体験であったのだ。

目覚めると誰かが自分の胸に乗っている「インキュバス現象」の謎が解明! 突然死の可能性や悪魔とSEXした事例も!?(最新研究)の画像2画像は「Wikimedia Commons」より

■実際に“死”を味わう人も

 研究ではカナダ、アメリカ、日本、イタリア、メキシコなど各地域で報告されたさまざま症例を分析しているが、インキュバス現象はおよそ10人に1人、人口の11%が生涯に1度以上体験しているという珍しくない現象であることが浮き彫りになった。

 しかしながら、ある特定のグループにおいてインキュバス現象が頻繁に発生しているという。例えば精神科の患者や避難民、さらに驚くべきは大学生の間で、インキュバス現象を経験する確率は41%まで高まっているというのだ。

 また、当然予想されることだが仰向けで寝ている人がこの現象を経験する可能性が高いこともわかった。加えてアルコール摂取と不規則な睡眠パターンも、インキュバス現象の発症率をより高めているという。

 ブロム教授によれば、恐ろしい経験はしばしば「ただの悪夢」として片付けられるものの、このインキュバス現象は不安・恐怖による睡眠障害や、統合失調症に類似した精神病である妄想障害につながる可能性があると指摘している。また、健康な人が睡眠中に突然亡くなる恐ろしい症状である突然死症候群(unexpected death syndrome)にも、このインキュバス現象が関係しているのではないかということだ。

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