フロリダ高校銃乱射の犯人は「胎児性アルコール症候群(FASD)」か!? 専門家が“顔面奇形”を指摘、妊婦の飲酒は本気でヤバい
■FASDとは?
FASDについては以前トカナでも報じているが、FASDの子供には母親の飲酒量や頻度によって、軽度から重度までの知能障害や学習障害、記憶障害などが現れるとされる。また、低体重や顔面の特徴的な奇形(平らな顔、小ぶりの頭、低い鼻梁、小さな目、薄く真っ直ぐな上唇など)が見られるという。
FASDの子供やその両親を支援するNPO「FASCETS」のプログラムディレクター、ナタリー・ブラサードさんは「Daily Mail」に対し、クルーズ容疑者もFASDであった可能性を指摘している。母親の妊娠中のアルコール摂取などの情報が欠けるため、FASDの正式な診断が行われないこともあるとブラサードさんは語る。また、容疑者は幼い頃に養子に出されているが、そのような子供のFASDの診断は書類の不備や散逸により難しいことが多いという。
FASDにより脳に見えない障害を負っている人は、他の人と同じようにすることができない場合がある。短期的な記憶の障害、抽象的な概念の理解や言語、コミュニケーションに問題を抱えている可能性もあり、年相応の振る舞いができないこともある。
「(障害による幼い言動が)社会によって悪い振る舞いだと思われて処罰されることで、彼らは不満をためていくのです」(ブラサードさん)
クルーズ容疑者は白人至上主義団体「フロリダ共和国(ROF)」に所属し、軍隊式の訓練も受けていたとされる。また、SNS上には動物虐待の様子を収めた画像をアップし、武器や暴力についてばかり書き込んでいたという。容疑者が学校や社会に対し不満を溜め込んでいたのは明らかだ。生まれつきの障害が原因で学校や社会に馴染むことができず、残酷な暴力に走るしかなかったというのなら、それは何と不幸なことであろうか。
アメリカではかねてよりアルコール中毒患者の多さが社会問題となっている。母親が妊娠中にアルコールを摂取すればするほど、胎児への影響は大きくなるとされる。今回の事件の背景には、銃とアルコール中毒というアメリカの二つの暗部が潜んでいるのかもしれない。
参考:「Daily Mail」「Wikipedia」ほか
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