「北朝鮮の公開処刑は何度も見た」「内臓が飛び散ることも」脱北作家が処刑のリアルを語る! 口に猿ぐつわを嵌めて…(金柱聖インタビュー)

■死刑囚の目の亡霊が追いかけて来る

「北朝鮮の公開処刑は何度も見た」「内臓が飛び散ることも」脱北作家が処刑のリアルを語る! 口に猿ぐつわを嵌めて…(金柱聖インタビュー)の画像3撮影=編集部

――首吊りでは、糞尿を漏らすとかいいますよね。

金氏 だから、北朝鮮では銃殺のときもそうですが、罪人に綿入れを着せるんです。そうすれば、出血しても糞尿を漏らしても綿が吸い取ってくれるじゃないですか。

 私の知り合いに、北朝鮮の警察出身の人がいたのですが、彼が警察で何をやっていたかというと、銃殺刑で撃つ役割を専門的にやっていたんです。

 彼は、「月に何回、人を殺すかわからない」と言っていました。先程も言いましたが、北朝鮮では処刑する時、口は隠しても目隠しをしません。なので、実際に銃を向けた時、罪人と目が合うらしいんです。


――罪人は死ぬ瞬間、どんな目をするんでしょうか?

金氏 一瞬キラッと光るんですって。彼は、「自分が殺した罪人たちの目が、ずっと周りでずっとキラッキラッと光っている」と言っていました。その目が四六時中離れないので、飯もろくに食えなくなってしまったらしい。結局、彼は病気になって警察を辞めたんですが。


――それは精神的にキツいですね。

金氏 その彼からは、処刑の内情をいろいろ聞きました。処刑が決まった時、罪人には知らせないんです。処刑当日の朝、罪人に対して肉汁と酒を出してあげるんですって。すると、本人は「どうして、こんなごちそうが?」と、疑問に思うのです。すると、「労働党がお前のことを痛ましく思って、今日、仮釈放にすることにしたんだ」というように、希望を与えるようなことを言うんです。それを聞いた罪人は、めちゃくちゃ喜びながら普段ありつけないようなごちそうを食べたり、酒を飲んだりする。ですが、実はお酒にモルヒネが入っていて、飲むと意識が朦朧とするんですよ。


――処刑される恐怖心がなくなりますね。

金氏 恐怖心というか、完全にラリっちゃっている状態になります。ラリった状態にしておいてから、両足の関節をボキボキと折るんです。処刑場に連れて行く前に、樫の木を丸く削ったボールの両脇にヒモを通したものを口にねじ込みます。

 そのボールがめちゃくちゃ大きいらしい。罪人を仰向けに寝かせて、土足でガンガン踏んづけてボールを口の中に無理やりねじ込むのです。歯が折れますが、任務だからそんなの気にしていられません。口に押し込んだ後、ボールの両端についたヒモを頭の後ろでギュッと縛って、その上から布をかぶせるのです。そして、体を縛った状態で公開処刑場に連れて行く。


――すさまじいですね。

金氏 銃殺の場合、罪人を柱にくくりつける時に、柱と胴体の間に瓦を一枚入れるんです。銃弾というのは、入る時は穴が小さいけれど、出る時は破裂して出るので、内臓が飛び散るなど後始末が凄まじい状況になるそうです。なので、衝撃を和らげるために瓦を一枚入れておくのです。


■罪人の死体は動物の餌

「北朝鮮の公開処刑は何度も見た」「内臓が飛び散ることも」脱北作家が処刑のリアルを語る! 口に猿ぐつわを嵌めて…(金柱聖インタビュー)の画像4撮影=編集部

――さすがは処刑国家の北朝鮮。遺体の後始末が楽になるように、いろいろ考えて処刑をしているのですね。

金氏 よく考えていますよ。処刑が終わった後、罪人をどこかに埋めないといけません。でも、処刑された人たちは北朝鮮では反逆者だから、人間としての価値はもうなくなっている。

 どうやら、罪人たちだけを埋葬している土地があるらしいんです。どこに埋めたのかは、その遺族にも教えてあげないらしい。埋葬するために死体の胴体や手足、そして首の骨を折って、完璧に小さく折りたたむんです。その折りたたむ作業をやる時は、一升瓶の酒をガバ飲みしないとできないぐらい壮絶らしいです。

 そして、麻の袋に遺体を入れて、埋葬する場所まで運んで適当に穴を掘って埋めるんです。すると、そこにいるカラスや狼といった動物たちが死体を食べてくれる。まあ、これが北朝鮮の処刑の実態です。北朝鮮では今でも公開処刑が行われていることから、国内の恐怖政治はまだ続いていることがわかります。

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