ドラッグを愛用していた超有名“ジャンキー哲学者”5選! トリップで思考変化、キメながら著述… 「最高の経験だった」告白も
■ミシェル・フーコー
20世紀を代表する哲学者の一人で、1984年にエイズで亡くなったミシェル・フーコー。彼が最初にドラッグに手を染めたのは、フランスの同性愛者が集まるアンダーグラウンドシーンでのことだ。ここでフーコーはヘロイン以外の全ての薬物を使用したという。
1975年に米カリフォルニア州に赴いた際には、デスバレーを訪れ、LSDを服用。後にフーコーは友人にこの時のことを「最高の経験だった」と語っている。フーコーにLSDの服用を勧めた、米クレアモント大学院大学の准教授シメオン・ウェイド氏は、この時の経験がフーコーの後の著作に大きな影響を及ぼしていると指摘している。当時刊行予定だった『性の歴史』シリーズを全面的に見直すきっかけになったそうだ。
■フリードリヒ・ニーチェ
睡眠障害、重度の偏頭痛に悩まされていた19世紀ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェは、苦痛を緩和するためアヘンや抱水クロラールに手を出していた。
英哲学者のバートランド・ラッセルはニーチェのこうしたドラッグの服用が彼の「権力妄想」の源だと指摘しているが、ニーチェの著作の中にドラッグの影響を見出すことは容易ではない。確かにニーチェは最も多産な時期に大量のドラッグを服用しており、いくつかの著作はハイになって書いた可能性も否定できないが、著作から溢れる自己超越への意志は、アヘンなどがもたらす無気力感とは無縁のものだ。
ニーチェは上記4人の哲学者とは違ってさほどドラッグに強い影響は受けていなかったようだが、これは例外的と言えるだろう。ほとんどの場合、強烈なトリップ体験は哲学者らの思考に大きく作用している。そういう意味でもニーチェは「超人」だったのかもしれない。
参考:「Big Think」、ほか
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