米国は60年前から「シリア破壊計画」を実行していた! MI6とCIA、民衆扇動、工作資金… 流出文書で判明した謀略全貌!
■アメリカの対シリア工作は1957年にさかのぼる
ジャーナリストのシーモア・ハーシュ氏によれば、2006年当時のジョージ・W・ブッシュ政権はイスラム教シーア派の大国・イランにダメージを与えるために、中東における優先順位を再度設定し直したという。レバノンではサウジアラビア政府と協力してイランが支えているシーア派組織・ヒズボラを弱体化させる秘密作戦を行った。
アメリカはまた、イランとその味方のシリアに対抗する秘密作戦に参加している。これらの活動の副産物は、イスラムの好戦的な側面が支持され、アメリカに敵対的でありアルカイダに同情しているスンニ派過激派グループの強化につながってしまい、その後の混乱を深めることになった。
アメリカの対シリア工作は1957年にさかのぼり、当時の英国元首相、ハロルド・マクミランとドワイト・アイゼンハワー大統領が、シリア政権を転覆させることを目指したMI6とCIAの計画案を承認したといわれている。
また機密指定が解除された1983年のCIA文書ではアメリカが石油利権の維持のために数十年前から、シリア政府の転覆に向け準備を進めていたことが明らかになっている。
そしてオバマ政権時代に再び対シリア工作が本格化し、2011年の「シリア騒乱」を招くことになる。今なお混迷を深めるシリア情勢だが、先日にはシリアで拘束中のフリージャーナリスト・安田純平さんと思われる人物の映像も公開された。シリアで何が起こっているのか、引き続き国際社会の注視が必要とされている。
参考:「Zero Hedge」、「TIME」、ほか
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