ドラッグなしで幻覚・幻聴を体験する超簡単な方法! 20分で感覚がブッ飛び… 世界観が変わる「ガンツフェルト効果」とは!?
まるで冗談のような話だが、これは「ガンツフェルト効果」と言われる、れっきとした科学的現象なのである。
例えば、吹雪の最中に人の視野が全体的に一様の状態にさらされると、意識が朦朧としてさまざまな幻覚が生じやすくなったり、視覚そのものが消失したような体験を引き起こす。「全視野均一効果」というとわかりやすいだろうか。
聴覚においても音階的な構造のない増幅したノイズ音を聞かせることで、視覚と同じように幻聴が生じやすくなるという(当然のことながら人によって影響は異なることは言うまでもない)。
■「自分が隔絶されていくような感覚に」
また過去には、ペアを組んでもらい互いにまっすぐに10分間お互いの目をのぞき込む実験が何回か行われているが、被験者の多くが「歪んだ顔が見えた」、「 モンスターの顔が見えた」と話し、周りの音が大きくなったり小さくなったり時間が長く感じられたりすることで、「自分が隔絶されていくような感覚に陥った」という不思議な現象も報告されている。
専門家らは、視覚を脳で認知するプロセスが繰り返されることで、音の反響に似たなんらかの効果が生まれていると推測しているという。
一方、同じように感覚を遮断したもう一つの実験では、いくつかの興味深い結果が出ている。
こちらの実験では、音を吸収する素材と構造でできた特殊な無音・無反響の部屋を用意し、真っ暗にした中で、45分もの間たった1人で過ごすというものである。かなり過酷なように聞こえるが、こういった刺激の欠如によって発狂することはどうやらないようだ。
被験者によれば実験中に一番気になったことは、自分の心臓が動く感覚だったという。心臓がポンプのように体中の血を押し上げているように感じ、動くたびに体が激しく揺さぶられているような、非常に奇妙な心地がしたという。
このケースでは幻覚は生じなかったというが、心臓の鼓動を強く感じたことで、周囲からの感覚が全くない状態であっても、脳は些細な刺激を取り込んで増長しようとしていたことを示唆する結果となった。
脳は本当にそんなに簡単に騙されてしまうのか? 幻覚や幻聴を体験してみたいと思った人は試してみてはいかがだろう。もちろんあくまでも自己責任でお願いしたい。
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Science Alert」、「British psychological Society」ほか
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