2018年最高の「錯視動画」10選(前編)! 脳が完全に痺れまくる激ヤバ作品ばかり… 日本人が最優秀賞を受賞!

「錯視」とは、視覚で起こる錯覚のことである。脳の知覚と認知への影響の研究を促進する組織、「Neural Correlate Society」は、過去14年間にわたり「The Best Illusion of the Year Contest (年間錯視ベスト作品コンテスト)」という世界的コンテストを開催している。前編では、まず2018年の入賞作品から見ていこう。


・ 入賞:Who’s Chasing Whom

 米イェール大学の研究者が制作した「Who’s Chasing Whom」と呼ばれる作品では、東京の地図上に「ゴジラ」と「モスラ」と名付けた2つの赤と青の点が動いている。

Who’s Chasing Whom 動画は「YouTube」より

 動画では地図中、赤の点が青の点を追いかけたり、逆に青の点が赤を追いかけているように見える。しかし実際には、赤の点は固定され、青の点は円上で同じ動きを繰り返しているだけで、画面で自由に動いているのは背景なのだ。しかし見ている人は、背景の地図が動いているのではなく、青い点が赤い点を追いかけているように見える錯視を起こす。

 その理由は興味深い。研究者は「人間の脳は無意識下で、常に他の生物を探索している」と語る。そしてそれによって脳は、無生物(この場合、赤や青の点)に「有生性(動く生き物)」と「意図」を当てはめる働きがあるのだと説明した。


・ 入賞:Just a Tree in Wintertime

「Just a Tree in Wintertime」は、写真を基にした色合いの効果を使って錯視を起こす作品で、オランダ、ユトレヒト大学の材料物理学を専門とするローレン・ヴァン・ダイク氏によって制作された。

Just A Tree in Wintertime 動画は「YouTube」より

 この作品を見た人は、各列の写真のサイズが一方向に大きくなっていると思うかもしれないが、それは錯覚だ。実際、写真間の線は水平である。これは傾き錯視の1つで、赤い直線が置かれるとその錯視は消える。

 作者のヴァン・ダイク氏は、この錯視は水平線と樹木のわずかな傾斜角、そしてコントラストの高いミラーリング写真の交互作用によって作り出されるものと説明している。

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