想像力の豊かさはクリエイティブと関係ないことが判明! むしろ「統合失調型思い込み」の可能性

「空想は知識より重要である。知識には限界があるが、想像力は世界を包み込む」――。現代物理学の父、アルベルト・アインシュタインが遺した名言だが、想像力はどれほど重要な能力なのだろうか。最新の研究では、何とも残念なことに想像力はこれまで美化され過ぎていたことを明らかにしている。

■想像力は学業の成績にはあまり関係がない

 想像力は発想や発明の源泉なのか? これまで我々が抱いてきた“想像力”に対するポジティブなイメージは、少なからず失墜してしまうかもしれない。

 英ヨーク大学とユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究者による合同研究チームが「British Journal of Psychology」で発表した研究では、実験を通じて想像力と学習能力、創造性、統合失調型思い込み(schizotypal beliefs)の関係を探っている。

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「Big Think」の記事より

 その人物がどの程度想像力が豊かなのかを計測するために、研究チームは新たな心理テスト「Imaginative Behaviour Engagement Scale (IBES)」を開発した。IBESでは、例えば「あなたは楽しみのためだけに想像をもてあそんだことがありますか?」や「もし、もう1本腕があったとして、その感覚と動きを感じ取れることができると想像できますか?」などの質問があり、テストを受けた当人がどれほど想像力豊かであるのかを浮き彫りにしていく。

 180人の大学生が参加した最初の実験では、IBESを受けると共に、論理的思考力を測るテスト、そして性格を表す5つの特性“ビッグ5”を計測するテストが課された。そして学術論文を使った小テストを集合日当日と1週間後に行い、それぞれの学習能力が計測された。

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「The Ladders」の記事より

 収集したデータを分析したところ、想像力と学習能力の関係性はきわめて微小だったことが明らかになったのだ。加えて想像力と論理的思考能力、そして学習に関係している性格特性である「経験への開放性(Openness to Experience)」との関係も弱いものであることが判明した。つまり想像力が豊かであったとしても、学業の成績にはあまりつながらないということになる。

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