「スパゲッティ・ボロネーゼの存在はフェイクニュースだ」ボローニャ市長の公式発言に世界激震! 我々は何を食べていたのか?

 パスタの種類が違うから異なる料理だというわけだが、これに対し「Mirror」の記事には「知ったこっちゃねえ」というコメントが寄せられている。正直なところ我々も同じ気持ちではないだろうか? だが考えてみて欲しい。もし「タリアテッレを使ったやきそば」が日本食として出てきたら突っ込みたくもなるではないか。そう考えると、「ボローニャをタリアテッレ、トルテリーニ、ラザニアの発祥地として知ってもらいたい」と語るメローラ市長の気持ちも理解できるだろう。

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画像は「getty images」より引用

 しかし、スパゲッティのボロネーゼも十分に美味しく、“美食の街ボローニャ”のイメージアップになっているはずだ。野暮な突っ込みはせず、温かく見守るのが政治的に正しい態度だったと考えることもできる。ところで、タリアテッレを使った“ボローニャ発祥”の料理である「タリアテッレ・アル・ラグー」も、もともとはフランスのラグー(仏: ragout 煮込み)をもとにして作られたものなのだが……。

 海外の日本食も日本ではお目にかかれない珍レシピのオンパレードであるが、カリフォルニアロールなどは美味しい寿司料理として受容されている。それに対して「インチキ日本料理だ!」と突っ込むのは大人気ない態度だろう。ナポリ出身者に「ナポリタンスパゲッティはインチキだ」と言われても興ざめなだけだ。スパゲッティにカレーをかけた「インディアンスパゲッティ」なんてインドになんの関係もないネーミングの料理も存在するわけで、こうした料理の名称は“気分”と“雰囲気”なのだから、それによって損失を被らない限りスルーすべきではないか。

参考:「Mirror」、ほか

TOCANA編集部

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