過去の東京五輪も反対者は多かった、だが開会すると状況が一変した… 元選手が激白、2020年も同じことが起きる!? カルロス矢吹インタビュー

――今回の東京五輪でも、エンブレムや新国立競技場の問題など、開催前からトラブルが続いていて世間ではネガティブな声が多いように思います。いざ始まってしまえば、また同じような流れになるんでしょうかね。
カルロス:今回の本の表紙に公式ユニフォームの写真を使わせてもらっているんですが、これって『VAN』の創業者の石津謙介さんが作ったことになっているんです。でも、実際には全然違っているらしくて。「サイゾー」誌上で服飾史家の安城寿子さんと対談させていただいた際に教えていただいたのですが。
むしろ、石津さんはこのユニフォームに関して「下品だ」とかボロクソに言っていて、1990年くらいからなぜか石津さんが作ったという話が広まってしまったそうです。当時の資料を見るとデザイン担当には別の人の名前が書いてあるんです。これもほとんど一緒のことで。大会が始まる直前まで、石津さん本人がボロクソに書いていたのに、こうやって盛り上がってくると、気が付いたらしれっと自分がやっていたかのように乗っかっているんですよね。
――石津さん本人がそう言っているんですか?
カルロス:石津さんの息子がいま社長をやっているんですけど、否定はしていないです。いろいろ資料を見せて安城さんが「これ、違いますよね」って言ったら「僕たちはそう信じてる」って言われたそうです。

最初の方の話に戻っちゃうんですけど(インタビュー第2回参照)、「1964年大会がすごかった」っていうのをおじいちゃんたちは本当に信じているんだと思うんですよ。でも、その辺が実際の選手たちとはものすごい温度差があって。馬淵かの子さんなんかはまさにそうですけど(インタビュー第3回参照)、今もコーチをやられているので。「自分が育てた選手がオリンピックに出るのは嬉しいし、そこで入賞したりメダル獲れたりしたらそんなに嬉しいことはないから、そこは応援している。でも、やるんだったらもうちょっとちゃんとやったら?」っていう。そういうのが選手の皆さんの本音だと思うんですね。2020年もまた同じことをやるのか、って。
――東京オリンピックを開催すること自体に反対しているわけではないけど、やるからにはちゃんとやってほしい、ということですね。
カルロス:だって、もうやることは決まっているわけじゃないですか。だったら、ちゃんとやってほしいというか、恥ずかしくないものにしてほしい。「ちゃんと」というのを具体的に言うなら、この本で取材した人たちが見て恥ずかしいことをしているっていうふうに思わないように、選手も協会もやっていただけたらなと。本当にそれだけですね。メダルの数とかは正直どうでもいいんじゃないかなと思います。
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