反原発派に告ぐ「被ばくで鼻血が出た」は健康の証拠だ! 原発事故にまつわる“3つのウソ”を徹底論破!
■原子炉のプールで泳いだら……!?
もう一つ、ネット上で注目を集めていた出所不明の2015年の情報について。時節に合わせて古いネタが話題になることはよくあるが、それによると原発労働者のピンハネ率は、実に93%にのぼるという。たとえば東電が10万円を払っても、末端の労働者に行き渡るのは日当6,500円という、さながらマンガの『カイジ』シリーズみたいなことになっているらしい。しかも、多数の外国人労働者が原子炉の整備に雇われていて、定期点検の時には外からは整備が難しい使用済み核燃料のプールに“潜らされていた”という。そして作業後には放射性物質を「体外に排出する」目的で利尿作用のあるビールを飲ませるというではないか。
使用済み核燃料のプールの中はぼんやりと青く不気味に光っているのだが、この光は「チェレンコフ光」といい、核物質の内部で電荷を帯びた粒子が光の速度を越えた瞬間、その分のエネルギーが放たれる青い光だ。の分のエネルギーが放たれることで生じる。ゴジラが口から吐く炎(光線)が青いのは、このチェレンコフ光がモデルだから。別名「死の光」ともいわれ、まともに直撃すれば人間は即死する。そんなプールに人が潜れるのか?
一方、なぜプールに使用済み核燃料(金属の筒にペレット状に加工されて格納されている)を保存するかといえば、水中では放射線が大幅にエネルギーを失うからだ。放射時点で生物を即死させるほどの放射線も、水中ではみるみる力を失い、水中1mにつきエネルギー量は1000分の1になるのだ。
とはいえ、プールの中に本当に人が入ったら何が起きるのか? まったく資料がないので、電力関係者に話を聞いたら、次のような答えが返ってきた。
「保管プールに人が落ちた場合や、プール内で人が作業する際の審査基準そのものがありません」
つまり、プールの中に人は絶対入らないことになっている。まあ、普通に考えてそうだろう。ネットの情報は完全にウソで、作業員がプールに潜るなんてこと自体、ありえないのだ。では万が一、想定外の事故が起きて人がプールに落ちたら?
「過去、柏崎原発で作業員が落ちた例はありますが、被曝の問題はありませんでした」
プールの周りで作業することはよくあるが、その場合も通常の整備作業と同じで特に被曝の心配はないそうだ。水のパワーは伊達じゃない。ただ、使用済み核燃料に触れれば即死するくらいだから、近距離はかなり危ない。とはいえプールの深さは10mほどあるから、わざわざ深く潜って核燃料に触れでもしない限り、死ぬことも被曝もない。というか、そもそもプールに潜る作業自体が存在しないのだ。
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