騒動を起こした白装束集団「パナウェーブ研究所」本当のヤバさとは!? スカラー電磁波、ニビル滅亡論、金星人… ASIOS会員が総括!

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昭和・平成オカルト研究読本』(サイゾー)

 5月1日に新天皇が即位し、令和の世が始まった。この歴史的転換点に合わせ、昭和・平成のスピリチュアル・オカルトをASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)が総括する『昭和・平成オカルト研究読本』がサイゾーから刊行された。資料的価値の極めて高い本書の中から、トカナ編集部が厳選するいくつかのエピソードを掲載する。興味を持った方はぜひ手にとっていただきたい。

 

【白装束のキャラバン隊を組み、騒動を巻き起こしたパナウェーブ研究所】

 超常現象に興味がある人の中には、テレパシー能力があるという主張や思考を盗聴される(または考えたことが全て他人に聞こえる「サトラレ」)という主張、正体不明の組織からつきまとわれているという妄想など、統合失調症などに代表される精神疾患の疑われる主張がよく見られる。ASIOSへも定期的に問い合わせがあるほどである。こういった妄想・思い込みからスタートし、様々な疑似科学を寄せ集めて根拠付け、体系化しまう人も少なくない。本稿で取り上げるパナウェーブ研究所の主張もそのようなケースだと考えられる。

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荒川に現れ、ボートの上で休むタマちゃん 「Wikipedia」より引用

 2002年8月、多摩川(山梨県甲州市の笠取山を源とし、奥多摩湖から東京都・神奈川県を貫流して東京湾に注ぐ一級河川)に現れたオスのアゴヒゲアザラシ「タマちゃん」のフィーバーが発生した。その動向は連日ニュースや新聞で取り上げられることとなった。「タマちゃん」は、2002年新語・流行語大賞の年間大賞に選出されたほどである。多摩川の川沿いには人が押し寄せ、一時期は200人以上が様子を見守った。タマちゃんは2003年2月には横浜市西区の特別住民票を与えられるとともに名誉区民となった。

 多摩川の水質などがタマちゃんの健康に害を及ぼすとして心配する人もいた。そうした風潮の中で、タマちゃんを守るために捕獲を行い自然に返す活動を目的とする「タマちゃんのことを想う会」が結成された。タマちゃんのことを想う会は、動物保護団体の「マリンアニマル・ライフライン」と共同で捕獲作戦を実行するなどして、タマちゃんのファンクラブや付近の住民らとトラブルになったこともある。

 転機は2003年の4月、週刊誌が「タマちゃんのことを想う会」と千乃正法会、そしてパナウェーブ研究所との関連を報じたことだった。記事はタマちゃんのことを想う会の正体はカルト教団「千乃正法会(ちのほうしょうかい)」であり、福井県の山中では同教団のキャラバン隊が白ずくめで怪しい活動を続けているという内容であった(実際のところ「タマちゃんのことを想う会」の会長は千乃正法会の元メンバーで、その活動資金は千乃正法会の上部組織である「エルアール出版」の社長から提供されていた)。ここから新聞やワイドショーなども一気にパナウェーブ研究所とそのキャラバン隊を取り上げ始めたのである。

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「『タマちゃんのことを想う会』の正体はカルト宗教団体!」と報じた記事(『週刊文春』2003年5月1日・8日合併号)

 各地を移動するキャラバン隊は1991年頃から活動を開始し、1995年頃になると移動を繰り返す中でトラブルを起こし、何度か地方ニュースにも取り上げられていた。だが、それまでは全国ニュースで大きく報じられるところまでには至らなかった。

 タマちゃんブームの流れで注目されたことが直接のきっかけだったが、オウム真理教事件以降、法の華三法行、ライフスペースと、報道番組やワイドショーで新興宗教を胡散臭く危険なものとして扱うパターンが出来上がっていたことも過熱報道が発生した要因のひとつだろう。またメンバーが全身白づくめの服装(頭巾、マスク、白衣、長靴、全て白で統一)、ワゴン車にいたっては白いだけでなく渦巻き模様のステッカーが大量に貼られているというテレビ受けするビジュアルも、一大ブームに発展した理由ではないだろうか。

 テレビキー局での総報道時間は5月中だけでも70時間を越えた(宗教学者・石井研士氏の調査による)。

 パナウェーブ研究所は千乃裕子(2006年死去)を代表とする千乃正法会の下部団体。有害な電磁波「スカラー電磁波」を研究するために設立された団体で、スカラー電磁波の影響を避けるために白い衣装をまとい、渦巻き模様のステッカーを車に貼っているということだった。しかし、そもそもスカラー電磁波とは何なのだろうか。

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