地球上で生命の存在しない場所が発見される! 最果ての“死地”…

 生命にとって過酷過ぎる環境である宇宙に果たして生物は存在するのか。もし地球上の“最悪の環境”に生命が存在しているとすれば、地球外生命体が存在する可能性も少しは高まることになるのだが……。

■地球上にもあった生物がすめない“最悪の環境”

 我々が知る宇宙空間、月や火星などの天体の環境はあまりにも生命にとってシビアだ。現に今のところサイエンス的には、我々は宇宙で生物を発見できていない。

 そこで研究者たちが注目したのが、模擬的な地球外環境と見なすこともできる地球上の“最悪の環境”である。

 エチオピアの北部・ダナキル低地にあるダロル火山もまた地球上の“最悪の環境”の1つだ。煮えたぎる食塩泉や酸性泉のプールが随所にあるこの一帯は、身の危険を感じる荒涼たる世界が広がり、間違いなく地球上で最も過酷な環境のひとつである。そして新たな研究によれば、この一帯の一部は、生命がまったく存在できない環境であることが報告されている。

「Live Science」の記事より

 昨今話題の“最強生物”であるクマムシや、むしろ過酷な環境を好んで繁殖している極限環境微生物など、豊かな多様性に恵まれた地球上の生命は、どんな場所でも命を育んでいると考えられているが、残念なことに自然環境においても、ごく僅かではあるものの“死地”があるというのだ。

 フランス国立科学研究センター(CNRS)のロペス・ガルシア博士をはじめとする研究チームが今年10月に「Nature Ecology & Evolution」で発表した研究では、ダロル火山一帯を調査して、古細菌のサンプルを収集・分析した結果を報告している。

 生物にとって過酷な環境の条件として、低酸素、高温、高塩分濃度、強酸が挙げられるが、ダロル火山の食塩泉や酸性泉のプールはこの条件に多くあてはまる実に過酷な環境だ。

 研究チームは、こうしたプールの多くからは古細菌(archaea)を採取することができたのだが、強酸、高温、高塩分濃度が揃った最も過酷な環境のプールからは、何もDNAが発見できず、生命の痕跡が皆無であったことを報告している。この地球上に“死地”は存在していたのだ。

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