「不潔すぎて閉鎖」老人ホームの内部が信じられないほど地獄だった! 尿臭、散らばる注射器… ここで何があった!?=英
英リンカンシャー州ヘムズウェル・クリフには、かつてブレナムハウスとブレナムロッジと呼ばれる2つの建物で構成されたブレナム・ケアセンターがあった。ここは高齢者、脳機能障害者、または身体が麻痺した患者の収容が80人まで可能の施設で、20年以上営業していた。
しかし当局による何回かの立ち入り検査の結果、2018年11月に閉鎖され、現在は廃墟化している。この施設の衛生水準について、ここを視察した検察官は、「部屋は尿の匂いで満ちていて、ハエでいっぱいだった」と述べている。
■打ち捨てられたホームの様子
放置されたブレナム・ケアセンターに潜入し、これらの写真を撮ったのは、都市探検家の「FreakyD」だ。彼は、この介護施設は寒くて居心地が悪く、清潔でない、そしてほとんどの部屋は、空っぽでベッドは寝具をはぎ取られていると話している。
また「打ち捨てられた膨大な個人データと、患者記録の山、スタッフに関する情報、および『死亡者名簿AからZ』というラベルの付いた大きな箱は、ここにかつて住んでいた人々への敬意の低さを示している」とも話す。
この廃墟で彼が撮影した一連の写真には、放置された医療機器、破れた肘掛け椅子のある空っぽの部屋、ベッド、さらに個人データが棚に放置されている様が映っている。一部の部屋には、装飾用の陶器、オルゴール、結婚式などの大事な記念写真など、個人的な品々がいまだに放置され、倉庫には、カテーテルや注射器などが残されている。廊下にはレンガが散乱し、天井は陥没し、植物が壊れた窓から入り込んでさえいた。
2018年6月に発表された管轄当局の報告書は、この介護施設の入居者が多くの試練に直面したことを示している。
この報告書には、「何カ月も使用されていなかった部屋には、巣でも作っていたかのように鳥の羽根や種が散乱しており、車椅子はゴム手袋を使って縛られていた」と記されている。
また、浴室は黒カビだらけで、ホームの入居者は、ボサボサの髪をし、だらしない状態で放置されていたという。医療機械類は錆びており、適切にメンテナンスされていなかった。
■「最も弱い立場にいる人々の尊厳が踏みにじられている」
この報告書では、少なくとも1人の居住者が、12時間連続でベッドに寝たきりで放置され、それは床ずれの危険性が大幅に増加する旨も記されていた。また、心臓発作や脳卒中を引き起こす可能性のある不適切な薬が投与されており、入居者は、薬を飲む見返りとしてタバコを提供されたこともあったという。
そして、自分を守ることの出来ない脆弱な入居者がほとんどでありながら、過去の犯罪記録チェックなしで、便利屋等がネットのサイトから採用されていたことも判明した。また雇用されていた介護福祉士の勤務形態も劣悪で、彼らは休日を使い、居住者向けの用品を買い出しに行かなくてはならなかったという。
これらの現場を自分の眼で見、撮影した「FreakyD」は、「最も弱い立場にいる人々の尊厳が、このように踏みにじられていることはとても残念だ」と感想を語る。
深刻な高齢化が進む日本だが、現在7人に1人が75歳以上と言われる。この記事は、英国のケアホームについてだが、日本人にとって決して他人事では済まない話題であろう。
参考:「Lincolnshire Live」、「Daily Mail」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊「不潔すぎて閉鎖」老人ホームの内部が信じられないほど地獄だった! 尿臭、散らばる注射器… ここで何があった!?=英のページです。廃墟、医療、三橋ココ、高齢化社会、介護施設、老人ホーム、衛生環境などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで