米軍が「サイボーグバッタ」実戦投入、バッタが死ぬまで使い倒す!? バッタの半端ない軍事ポテンシャルとは!?
■“サイボーグバッタ”の計り知れないポテンシャル
ではこの爆発物を検知した信号をどうやって人間側が知ることができるのか。それを可能にするために、研究チームはバッタを“サイボーグ化”したのだ。
研究チームは北米原産のアメリカン・グラスホッパーの触角葉の電気的活動を記録し、ほとんど瞬時にコンピュータにワイヤレスで送信できる小型軽量の“バックパック”を開発した。この機器を背中に背負ったバッタは、コンピュータと無線でつながっている状態になるのだ。
この“サイボーグバッタ”はニューロンに電極を埋め込む処置を行った後、爆発物の検出を最大7時間、疲労して最終的には死ぬまで続けることができたという。
またこのバッタをラジコンカーに固定してさまざまな場所に移動させて爆発物を検知させたところ、バッタは爆発物に最も近い場所で臭いの最大濃度を検知することができた。
さらに研究チームは、実際の応用では化学物質が風などの環境要因によって分散される可能性があることを考慮し、複数のバッタからの感覚情報を組み合わせて統計を取るテストも行った。1匹のバッタの検出精度は60%ほどなのだが、7匹のバッタの記録を組み合わせると検出精度は80%にまで上昇することも突き止められた。
この“サイボーグバッタ”プロジェクトはアメリカ海軍研究局の後援で進められており、研究チームはこの“サイボーグバッタ”を国家安全保障の目的に使用できると考えている。今後の研究では、複数の臭気が同時に存在する環境の中でバッタの爆発物検出能力をテストするということだ。
また研究チームは、この“サイボーグバッタ”は軍事目的だけでなく、将来的には医療分野での応用も可能であるとしている。例えば患者の尿の臭気から疾患を特定することがバッタのニューロンを活用することで可能になるかもしれない。バッタやイナゴの持つ計り知れないポテンシャルにかつてないほど注目が集まっているのだ。
現在、皮肉にも中国やアフリカ東部で大量発生した「サバクトビバッタ」が食料安全や経済活動の面で深刻な懸念を引き起こしている。これがもし、バッタを過労死させてでも“使い尽くす”という人類の動きに対してバッタたちが怒り、必至に繁殖を繰り返した結果だとしたら……! いずれにしても、彼等の力を甘く見てはいけない。
参考:「Mysterious Universe」、「New Scientist」、ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊米軍が「サイボーグバッタ」実戦投入、バッタが死ぬまで使い倒す!? バッタの半端ない軍事ポテンシャルとは!?のページです。サイボーグ、武器、地雷、米軍、嗅覚、仲田しんじ、兵器、バッタ、イナゴ、第三次世界大戦などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで