【朗報】オゾン層が回復中であると判明！ 新型コロナの裏で「人類30年の努力」が実を結んでいた！

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■ジェット気流循環の“一時停止”状態

　オゾン層が修復されつつあるのは人類の叡智の勝利ということになるが、どうも手放しでは喜べない側面もあることを研究チームは指摘している。

　それは成層圏の気温が突然上昇した現象だ。成層圏の気温が上昇するとオゾンホールが小さくなることがこれまでの調査でわかっているのだが、この気温上昇が最近になって起こっているのだ。

　また中国の工業地域から発せられるオゾン層を破壊する化学物質の急増も確認されているという。

「ジェット気流循環のトレンドが再開、横ばい、または逆転する可能性があるため、今は“一時停止”状態といえます。将来の傾向を決定するのは、オゾン層回復と上昇する温室効果ガスの相反する影響の間の綱引き次第です」と今回の研究を主導するアンタラ・バナジー氏は語る。

　しかしながら今回の研究での最大の発見は、オゾン層破壊化学物質（ODS）を禁止した「モントリオール議定書」のようなグローバルな“取り決め”が環境へのダメージを一時停止または逆転させるために機能する可能性があることを提示したことにあるという。

　オゾンホールが実際に縮小へ向かっているのかどうかについては、もうしばらく観察が必要とされているようだが、人類が環境問題を1つでも解決できる見込みがあるとすれば喜ばしい限りだ。

参考：「Daily Mail」、「Science Alert」、ほか

文＝仲田しんじ

仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター　@nakata66shinji

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