5Gではない、6Gの陰謀が始まっている! ファーウェイ締め出しの裏側と覇権争い…日本は電子立国になれない!?

画像は「Getty Images」より引用


 いまソフトバンクなどが10年後の商用化を見越して、第6世代移動通信システム、6Gの開発に着手している。5Gで用いられるミリ波帯よりもさらに周波数が高いテラヘルツ帯を使用したもので、実用性が模索されているのだが、軍事ジャーナリストの青山智樹氏は、「この6G事業には日米の大きな目論見があって、結果としてファーウェイ排除に繋がっている可能性がある」と陰謀を示唆。

「アメリカが中国のファーウェイ開発から中国製を徹底的に排除したいのは、技術力が中国に流れることを危惧するものだと思います。なにしろ中国はすでに軍事に5G技術を投入してロシアと衛星リンク、モバイル機器を利用した他国へのスパイ行為、果てに通信ネットワークの破壊工作やサイバー攻撃を可能にするサイバー戦略を用意してますから、アメリカにとっては大きな脅威なんです」

 6Gは我々の市民生活ではスマートフォンに映画10本を瞬時にダウンロードできたり、ネット接続を途絶えることなく使えたりが考えられるが、大容量の高速通信は軍事分野に大きな革命をもたらすと見られてもいる。

「携帯電話で話をしていると継続的に音声が繋がっているように聞こえますが、実際にはパケット通信と呼ぶ一定の情報の固まり、つまりパケット(小包)を基地局を介して各端末で展開しています。その小包単位を極めて大きなものにできると、これまで重くて難しかった通信作業ができるので、SF映画に出てくるような人間型ロボットをリアルタイム通信で楽々動かすとか、ホログラムのデータ表示なども簡単になります。当然、セキュリティ分野や軍事産業などでは無限に用途が広がるので、6Gは既に市場シェアの世界争奪戦になっているんです。

 5Gは欧米や中国、韓国企業が主な関連特許を持っていますが、6Gに関しては日本も技術を確保。10年後の商用化を見据え、5Gで主導権を握れなかったリベンジを果たしたいんですが、残念ながら携帯電話の基地局シェアで日本はわずか1%程度しかなく、世界市場の開拓では基地局を持つ他国との連携が不可欠、そこでアメリカと組んでライバル中国に勝つための戦略をとった結果、まず出てきたのがファーウェイ排除でしょう」

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