サルがどんどん人間的に進化中だと判明! リアル「猿の惑星」か… もしも額に白い斑点があったら…(最新研究)
古代人と現在の我々は身体の作りにそれほどの違いはないものの、行動や考え方には大きな違いがある。文明社会に生きることを選択した我々だが、それは自らを“家畜化”したことが大きな要因であるとする説がある。そしてこの“自己家畜化”が、現在のサルたちにも起こっているというのだ。つまり現存するサルが進化の真っ只中にあるということになるが……。
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“家畜化”された動物には野生の動物には見られない身体的変化が訪れることが、チャールズ・ダーウィンの時代から指摘されている。牛や豚、羊などだけでなく、犬や猫などのペットもまた人間と共に暮らすことで、気質の変化や身体的変化を重ねてきたといわれている。
そして究極の家畜化が自らの種を家畜化する“自己家畜化”である。自然に囲まれて生息する野生の状態から自らを脱却させ、よりソーシャルで洗練された存在へと自らを高めていくのが“自己家畜化”の動機になっていると考えられている。
「なるほど」と思わせる着眼点であるこの自己家畜化だが、アカデミックの分野ではまだ仮説に留まっている事実もある。しかし自己家畜化の現象がほかの動物にも見られるとすれば、科学的にも一気に説得力が増すことになるだろう。
そこで米プリンストン大学の神経科学者、アースィフ・ガザンファル教授の研究チームが2020年10月に「Current Biology」で発表した研究では、サルは人間と同じように、自己家畜化のプロセスにあり、お互いの行動の仕方を通じて、サル自身の種としての進化と生理学変化をもたらす可能性があることを報告している。つまり現在のサルが進化の途上にあるというのだ。
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