平将門の首塚、改修工事中に「恐い祟り」が起きる!? 茨城県の地震は呪いの前兆なのか…吉田悠軌氏が解説

 実はトカナ編集部でも以前、平将門公の記事を編集している最中に、PCの電源がありえない回数落ちたということがあった。記事内で「平将門」と呼び捨てで連呼していたからなのか、「将門公」と打ち直したら復活したのだ。吉田氏によれば、首塚はオカルト界隈でも未だに注目されているスポットだという。

「日本最強の怨霊ですから、あらゆる心霊ハンターたちが将門公の首塚で暴れています。ですが、今のところ死亡したり事故に遭ったりという話は聞いたことがないですね。あ、でも爆笑問題の太田光さんが首塚に蹴りを入れたのち、所属事務所から独立したことで仕事を干されたなんていう都市伝説はありますけどね(笑)」(吉田氏)

築土神社旧蔵の平将門像。画像は「Wikipedia」より引用

■キーとなるのは「天皇」

 このような「首塚の祟り」を読み解く鍵は「天皇」だと吉田氏は指摘する。

「この祟りの話というのは明治天皇が江戸城に入城し、皇居とされた時から始まった“天皇と将門公”という関係性が一番のポイントなのです。自ら“新皇”と名乗り、国家反逆の戦いを繰り広げた平将門公と、天皇が非常に近い場所にいる。これは、オカルトめいた話とは別にリアルに“緊張関係がある”と考えていいのではないでしょうか。そこに“過剰な畏れ”が生じるのは想像に難しくありません。ですから、首塚が一時的にとはいえ撤去されることで、東京都民を中心とした我々日本人の心もちに影響を与えることは間違いないでしょう」

 確かに首塚の工事は人々の関心を呼んでおり、工事中の写真がSNSでバズるなど、その反響は大きい。吉田氏は人々の中に、将門公へのある種の“期待”があると述べる。

「我々は、反逆の神様を恐れると同時に、何か将門公に期待しているのではないでしょうか。祟りのような“何か”が起きることを心のどこかで期待しているからこそ、事件が発生したときに自然と結び付けてしまうのでしょう。先日、将門公の故郷である茨城県で地震が起きたのも、平将門の祟りではないかと騒がれましたが、まさに“結び付ける現象”が起きていると思うのです」(吉田氏)

 経済不況やコロナ禍で閉塞した空気の流れる中、人々はこの雰囲気を打破してくれる何かを将門公に期待しているのかもしれない。改修工事は来年4月まで続く。それまでに一体何が起こるのか、期待する我々の心こそが「祟り」を産み出し続けるのだろう。

参考:「Wikipedia」「国税庁」ほか

TOCANA編集部

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