平将門の首塚、改修工事中に「恐い祟り」が起きる!? 茨城県の地震は呪いの前兆なのか…吉田悠軌氏が解説

 今月、東京・大手町にある将門塚の改修工事が始まった。言わずと知れた「将門公の首塚」である。

画像は「Wikipedia」より引用

 首塚のある大手町の公示地価は坪単価で6737万1900円(2020年度)にも達しているのだが、開発業者は首塚を移転して土地を転用するようなことは全く考えていないようで、この11月からは「史跡将門塚保存会」による首塚の改修工事が始まった。だが工事開始直後の22日には茨城県北部で震度5弱を観測する地震が、25日には茨城県北部で震度3を観測する地震が発生した。特に25日の地震は震源地が将門の胴塚に近かったことから、ネット上を中心に話題となった。

 そもそも、首塚の祟りとはどんなものなのか? トカナ編集部はオカルト研究家の吉田悠軌氏に直撃した。

■祟りが騒がれ出したのは、実は近代になってから!

「実は、昨今騒がれているような祟りが起き始めたのは近代以降なんです。ここがポイント。明治維新後、天皇が参拝する神田明神に逆臣である平将門が祀られているのはあるまじきこととして、平将門公は祭神から外されました。その後、関東大震災で将門塚が倒壊し、跡地に旧大蔵省の仮庁舎が建設されることになってから、大蔵省の職員や関係者が相次いで亡くなり、祟りと噂されるようになったのが始まりです。しかもその後、将門公の没後1000年の年に大蔵省庁舎に落雷があり、全焼しています」(吉田氏)

 吉田氏の語る通り、この地を巡っては、過去にいくつもの「祟り」が起きている。

 1874年(明治7年)、首塚があった旧姫路藩酒井雅楽守(うたのかみ)邸跡に大蔵省と内務省の木造二階建ての合同庁舎が建てられたが、1923年の関東大震災で焼失した。その翌年、仮庁舎を建てるために首塚が壊されたのだが、1926年に大蔵大臣の早速整爾(はやみせいじ)が急死、その後も工事部長や官僚など計14人が不審な死を遂げ、首塚を壊したことによる将門公の祟りだと噂が立った。

 首塚は再建され、1927年には鎮魂碑も立てられたが、その後も不幸は止まらなかった。大蔵省経験者が2人も暗殺され、1940年には落雷が原因で大手町官庁街に火災が発生、大蔵省庁舎も焼失している。

 第二次世界大戦後も不幸は続いた。GHQが丸の内・大手町周辺の区画整理計画の一環で首塚を整地しようとしたが、工事の際にブルドーザーが横転、運転者が亡くなる事故が起きたのである。その後も不審な事故が続き、ついには米軍も計画を諦めざるを得なくなったのである。

 戦後、大手町は高層ビルの連なるオフィス街となったが、開発業者は将門の首塚をそのままにして現在に至っている。周辺のオフィスでは「首塚に背を向けてデスクに座ると病気になったり左遷されたりする」という噂が広まり、今も首塚には参拝者が絶えない。また、転勤するサラリーマンらは「東京に帰る」という願いを込めてカエルの置物を供えている。

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