「米大統領選に中国が介入した」国家情報長官がレポート公表! CIAによる事実隠蔽も発覚、“チャイナゲート”の深すぎる闇

国家インテリジェンスの分野においても“分断”が進行中?

 国家の命運を左右する諜報活動と情報分析は憶測やバイアスを排除して客観性を期して行われなければならない。国家インテリジェンスにおいて共和党も民主党もまったく関係ないのである。

 大統領選挙をはじめとするアメリカ国内の選挙において、当局は特にロシアと中国の影響力について情報を収集し詳細な分析を行っているのだが、2020年は彼らアナリストの間にトランプ政権を支持したくないという理由から、中国の影響力を軽視し見て見ぬふりをした傾向が見られたとツーラオフは指摘している。アナリストが自ら分析対象を政治問題化してしまっているというのである。

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画像は「Wikipedia」より

「ロシアと中国のアナリストがターゲットを調査する方法に分析上の違いがあることを考えると、中国のアナリストは、中国の行動を過度の影響または干渉として評価することをためらっているように見えました。アナリストは中国に関する分析を前倒しすることに消極的であるように見えました。なぜなら、彼らは政府の政策に反対する傾向があり、事実上、私たちの情報がそれらの政策をサポートするために使用されることを望まないからです」(ツーラオフ)

 そしてこうした中国アナリストたちの姿勢を修正できなかったこともトランプ政権の失策の1つであるとツーラオフは言及している。“分断”が進むアメリカ社会だが、それは間違いなく国家を弱体化させるものであり、国家インテリジェンスの分野においても“分断”は浸透しつつあるというのだ。

 アメリカ社会の“分断”が国家機関や国家インテリジェンスの世界にまで及んでいるとすれば、ガバナンスにおいて深刻な問題であることは間違いない。混迷を深めるアメリカ社会がこの先どのような軌跡を辿っていくのか、他人事で済まされないことは言うまでもない。

参考:「The Gateway Pundit」、「The Epoch Times」、「Washington Examiner」、ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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