アレイスター・クロウリーの家から最強の「呪いの箱」が発見される 黒魔術儀式の“ディブク箱”とは?

 こんなご時世だ。魔術結社だのオカルトだの、稀代のオカルティスト、アレイスター・クロウリー(1875-1947)にハマるのも無理はない。スキャンダラスで、語るにしてもある種の禁忌が守られるクロウリーだが、最近、彼の名が歴史の闇から再浮上しているという。スコットランドのネス湖東岸に位置するフォイヤーズ村で、彼にまつわる恐ろしい発見があったのだ!

■クロウリーが所有していた“ディブク箱”を開封

 湖のほとりに「ボレスキンハウス」と呼ばれる屋敷がある。実はクロウリー、1899年~1933年までここに住み、黒魔術の儀式に精を出していたらしい。18世紀に建てられた豪邸だったが、2度の火災で廃墟となっていた。ところが、屋敷の修復が始まることとなり、工事中に床下から奇妙な箱が見つかったという。噂では、クロウリーが所有してた“ディブク箱”では、ということだった。

アレイスター・クロウリー 画像は「Wikipedia」より

 ディブクとは、ヘブライ語の「しがみつく」が語源で、東欧のイディッシュ文化では「悪魔憑きを行う悪霊」を意味する。自殺などの罪業のため、ギルグル(輪廻)することができず、現世をさまよい、人に憑依し、憑いた人間に異常言動をとらせると信じられているそうだ。

 問題の箱は2000年代以降、さまざまな人の手に渡ったが、皆一様に不可解な事故に遭遇。不吉な流転を背負う、いわくつきのアイテムとなった。そして最新の所有者がユーチューバーの「The Tin Biscuit PodCast」だ。ネットオークション「eBay」で落札したそうだが、先日動画の中で箱を開封し、物議を醸している。

画像は「YouTube」より

 古ぼけた木箱の蓋には「ソロモンの封印」が描かれており、すでにまがまがしい。箱自体は何の仕掛けもなくカパッと開く。Tin Biscuitは開けた瞬間、アロマオイルのパチュリに似た芳しい香りと錯覚したが、よくよく嗅ぐとドラッグストアで売ってるような安いお香くさいと訂正した。しかし、動画内容にはギョッとした。

画像は「YouTube」より

 麻布と針金で雑に作られたパペット(人形)、ペニー銅貨2枚、ブロンドや茶、黒の人毛、そしてネス湖沿岸に成育するデイジーの乾燥したつぼみなど。中でも目を引くのが不気味な悪魔のスケッチだ。ヘブライ語で「気をつけろ!」と注意書きされてる。Tin Biscuitは、パペットに結び付けられた人毛は、恐らく女性の髪ではないかと推測している。

 箱の外側には「AC」とイニシャルが彫られており、クロウリーの持ち物だった可能性が高まる。また、箱に飛び散るおびただしい紅い蝋は、悪魔を箱の中に封印するのが目的だったのではと考察する。

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