「グリホサート禁止を撤回」バイエル社と米国がメキシコに圧力をかけていた! 高級紙がスクープ、遺伝子組換えトウモロコシも…

画像は「The Guardian」より引用


■グリホサート問題、業界ロビイストが米農務省と「緊密に協力」


 記事によれば、バイエル社側はメキシコの輸入禁止措置に危機感を募らせていたようで、米国通商代表部(USTR)の国際貿易および環境政策担当ディレクターと連絡を取り合っていた。「The Guardian」が手に入れた内部メールによると、業界ロビイストのCropLife Americaは、米農務省の海外農務局(FAS)と「緊密に協力」していたという。その結果、2020年1月にはメキシコと米国の当局者間での会議でグリホサート輸入禁止への懸念が議題に上り、5月にはメキシコのグラシエラ・マルケス・コリン経済大臣に対し、グリホサート問題は「二国間の関係を弱める」との懸念が伝えられた。

 このような動きは過去にタイがグリホサートの禁止を検討した際にも行われており、その時は撤回に追い込んだ“実績”がある。しかし、メキシコに対する脅しは功を奏さなかったようだ。

画像は「The Guardian」より引用


 メキシコは米国にとって主要な農業貿易国の一つで、2019年にはトウモロコシを約30億ドル輸出している。米当局が懸念しているのは、グリホサートの人体・環境への悪影響に対する懸念が広がり、グリホサートに耐性を持つ遺伝子組換えトウモロコシまでもが禁止されてしまうことだ。現在米国で生産されるトウモロコシの約90%が遺伝子組換えであるため、その輸出入の禁止措置は大きな打撃となりうるのだ。

 グリホサートの安全性については激しく議論されているが、発ガン性など決して無視できない危険性が指摘されているのはご存じの通りである。だが、日本ではグリホサート禁止の機運は低く、ラウンドアップはホームセンターにも山積みになっている。国民の安全を重視して米国の圧力を跳ね除けたメキシコの姿勢を、どうか日本も見習って欲しいものだ。

参考:「The Guardian」ほか

TOCANA編集部

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