NATOのトップ研究者が中国のスパイだったと判明! 中国が求めていた重大情報とは!?

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イメージ画像:「Getty Images」

■中国は「北極圏、気候、貿易など、地球規模の問題」に関心を持っている

 皮肉なことに、早く逮捕されたことでクーツは救われた。罪の重大さを考えると、評決は軽く、3年の禁固刑と収入の没収というものであった。もし、クーツが国家機密を中国に売り渡した場合には反逆罪が適応され、はるかに厳しい判決を受けることになったと思われる。治安警察局長のハリーズ・プセップ氏は、これは和解手続きだと述べたが詳細は明らかにしなかった。

 エストニア諜報機関KAPOは、エストニアが2004年にEUとNATOに加盟後、中国の諜報機関がエストニアへ興味を示しだし、最近は特に関心が高まっていると付け加えた。中国はエストニアの「北極圏、気候、貿易など、地球規模の問題に関する決定」に特に関心を持っていると述べている。

 クーツをスパイにリクルートした理由も、彼の研究は気候変動が海洋へ及ぼす影響に重点を置くもので、彼の学術論文も北極圏に焦点を合わせるものであった。

 バルト三国の諜報機関は、中国の脅威が増大していることを何年にもわたって警告していた。今回のクーツの検挙は、エストニアが中国のスパイ行為に対して行った初のものであるという。

「重要なのは、科学者を疑うことではない。中国の諜報機関は間違いなく、この分野に関心を持っていることを理解することが重要だ。そしてそれが偶然ではないことを知る必要がある」とプセップ氏は語った。

 さて、まだ表に出ていない事実が、色々ありそうな報道である。国家機密を握る人物が中国のスパイとして逮捕されたのに、機密が中国にわたる前だったとはいえ、その罪がたった3年なのは何か腑に落ちない。クーツがスパイ行為によって得たのが、たった200万円程度というのも疑問だが、これはまだ機密を渡す前だからなのか。

 そして中国が最近興味を示しているのが「北極、海洋、地球規模の気候」だとバルト三国の諜報機関が指摘しているのも不気味である。中国の狙いは果たして何なのだろうか。

参考:「GreatGameIndia」、「The Daily Beast」、ほか

文=三橋ココ

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