菅義偉総理が税金を使って日本の評判を下げに行ったといえる理由! コロナ、東京五輪、日米共同声明…ジェームズ斉藤解説

ジェームズ そうです。そもそも対中政策においてバイデン政権の最優先順位は人権外交なんですよ。つまりウイグル問題ですが、菅総理はウイグル問題に関わることをずっと躊躇してまして、アメリカの恫喝を食らっても躊躇し続けたんですよ。そして最終回答として「日本は人権外交はできません」と言ってしまったんです。この件に関しては、菅官邸関係者より事前に「人権外交なんてやってしまうと、いずれ二枚舌外交になるので、日本外交は人権など抽象論に束縛されない柔軟な外交しかできないと米側に伝えるつもりだ」と聞いていました。

──外交ってそういうものなんですか?

ジェームズ 違いますよ。彼らの言いたいことはわかりますが、人権外交は国際常識の範疇でしょう。民主主義を標榜する日本としても受容して当然です。日本国内では人権派は極左が牛耳っていますが、国際政治における人権派はタカ派でむしろ保守です。ですから、絶対にやらなければいけない重要な分野なのですが、それを真っ向から否定するということは、やはり戦後の日本は「形だけの民主主義」です。

 ただし、会談中、菅総理の脳裏をよぎっていたのは人権外交でもなんでもなく、単純に二階さんだったようです。「ここで、yes と言ったら二階さんに怒られる、とビビっていた」と関係者からは聞いております(笑)。

──やっぱり(笑)。

ジェームズ つまり、菅官邸関係者の説明は、対外用の論理であり、「自分で決めれない総理」のために尻拭いをしているんです。そういう状況だったので菅総理も、一応首脳会談では背水の陣の覚悟で頑張ったのですが、そうなるとアメリカも日本の立場を認める代わりのものが必要になってくるので“台湾海峡”という言葉を入れろということになったんです。ただ、ここで一言言っておくと今回の菅ーバイデン会談は完全に菅総理の勝利でした。

──そうなんですか!? 菅さんが勝ったんですか?

ジェームズ 完全勝利です。と言っても菅総理個人の勝利ですが(笑)。本当のことを言うとバイデン側も菅総理を勝たせたかったんです。要は、米国の対中政策に利用されたんです。米国国民は対中制裁を求めています、特にウイグル問題では。しかし、バイデン政権はもともと中共寄りですから、そこはやりたくないわけです。

 そんなところにウイグル問題をあやふやなままにしておきたい菅総理が訪米してきたのでいいカモになったんです。

──つまり、アメリカは負けるが勝ちだったんですね、今回は。

画像は「Getty Images」より引用

ジェームズ そうです。これは二階さんの意向も大きいのですが、ウイグルの人権問題を認めてしまうと日本は経済制裁をしなければならなくなります。それは日本の企業にとって最悪な選択なんです。例えば、ユニクロなんかはウイグル綿が使えなくなったら一発でアウトです。ユニクロが安いのはウイグルから綿を輸入しているからです。また、Y氏は山口県出身でしかも朝鮮と⚪︎⚪︎の混血なので、朝鮮系の安倍政権とか菅政権で重宝されています。実際、トランプ政権時代以前の話ですが、駐米日本大使館のレセプションに特別ゲストとしてY氏が来ていたのを私も見ました。盛大な歓迎を受けてましたよ(笑)。その時、米国諜報機関関係者と交流しているのもしっかり確認しています。やはり、Y氏はディープステートのバックを受けていることを確信しました。なので、今までウイグルの人権侵害に加担してもお咎めがなかったのです。しかし、今回のバイデン政権の熾烈な人権外交で、ユニクロ側も裏切られた形です。売国人士の行く果てです。

──熾烈な人権外交? バイデン政権はウイグル問題をどう捉えているんですか? 中国との関係を考えるとやっぱり本気じゃないんじゃないですか?

ジェームズ もちろんです。菅総理の逃げ切りを許したわけですから。たぶん、トランプ政権だったら「“台湾”と明記しなかったら帰国させないぞ」と言っていたと思います。実際、トランプ政権は米国史上初めて「一つの中国」支持路線から逸脱しました。しかし、バイデン政権はしなかったところに対中政策の本質というのが表れていると思います。バイデン政権の対中政策は人権外交も含めてパフォーマンスばかりです。

──バイデン政権のほうにも“台湾”と書きたくない理由があったんですね。

ジェームズ そうです。うまく米中融和の路線を作っているわけです。そもそも、バイデン政権は「一つの中国」政策を支持し、トランプ政権時代の台湾承認の動きを完全に潰しています。ウイグル問題に関しても非難しているようで実は何もしていません。吠えまくっているだけで中身がないんです。

──話を聞いてると、この会談って中国が得しただけのように感じますが。

ジェームズ そうなります。習近平の高笑いしか聞こえてきません。それを朝日は「中国側を刺激した」と書いて、さらなる日本の譲歩を引き出そうとしているのですから、どこまで売国なのかという話です。

 そして今回の会談でもうひとつ重要だったのがオリンピックの問題です。

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