「気をつけろ、陰謀論と呼ばれるものの中には真実がある」スノーデンが警告!本物の陰謀論を見抜く方法とは?
英コメディアンのラッセル・ブランドが、エドワード・スノーデンとのインタビューを公開。スノーデン氏は、「陰謀論と銘打たれたものがすべて実際に陰謀論であるとは限らない」と警鐘を鳴らした。
エドワード・スノーデンは、2013年にハッキングとコンピューター・セキュリティの専門家として勤務していた国家安全保障局(NSA)から、情報監視やネットワーク盗聴のプロジェクトに関する文書を持ち出し暴露したことで一躍時の人になった。英雄的とも讃えられる一方で、アメリカ政府からは世紀の大犯罪者と見られており、現在はロシアで亡命生活を送りながら、折に触れて情報を発信している。
ラッセル・ブランドのインタビューでスノーデンはこう話した。
「本物の陰謀論はまったく反対に遭いません。私たちは気をつけなければなりません。陰謀論と呼ばれるものの中には実際に真実があります。たとえば、大量監視です。これは、かつて陰謀論と呼ばれていました」(スノーデン)
スノーデンが暴露した大量監視システムの存在はそれまで嘲笑の的となるような“陰謀論”だった。真実が陰謀論の中に紛れていることをスノーデンは身を以て証明した。しかし、分かりやすい陰謀論には注意が必要だとも警告している。
分かりやすい陰謀論の例としてスノーデンが言及しているのがピザゲート事件だ。2016年大統領選挙時に漏洩したクリントン陣営の選対責任者だったジョン・ポデスタのプライベートメールの中に、ワシントンD.C.にあるコメット・ピンポンというピザ店を拠点とした人身売買や児童買春ネットワークに民主党の大物が関わっていることを示唆する内容があるとされ、実際に同店が銃撃を受ける事件があった。
「悪い奴らがピザ屋にいて、そいつら排除すれば全てが良くなるという世界は魅力的です。あなたを苦境に追いやっている張本人が特定できますし、あなたには彼らを取り除き、世界を正す力もあります」(同)
単純化された陰謀論は確かに魅力的だが、本当の陰謀論はもっと退屈なものだと指摘する。
「私たちが力を合わせれば、全ての苦難を解決することができるのです。ただ、そのためには、意図的に抽象的かつ退屈に作られている問題に集中し、持続的な注意を向けることが必要です。ダボス会議に参加する人々が悪魔的な儀式をしていると考えるのは確かにエキサイティンです。しかし、誰も利率について考えることには興奮しません」(同)
本当の陰謀論は金利や金融政策など、つまらなく、抽象的で、専門用語に溢れた、多くの人があまり興味を示さない分野にあるのだとスノーデンは言う。本物の陰謀論を見抜くためには、人々が退屈な問題に注意を向け続けることが肝要なのだ。マスメディアは視聴者が欲する分かりやすいストーリー、耳ざわりの良い情報、あるいは恐怖や怒りを掻き立て感情に訴えるようなレトリックを駆使するが、それに魅了されていてはいけない。複雑な世界を複雑なまま理解することこそが、真実への最短ルートなのだ。
参考:「YouTube」、ほか
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