“地震予知体質”な人・動物の特徴とは!? ネコの〇〇が増えたら激ヤバ、パニックを恐れる政府が研究に圧力… 「疑似科学」ではない!!

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イメージ画像:「Getty Images」

 「Earthquake Sensitivity」という言葉は、日本語では「地震敏感体質」などと訳され、地震発生を事前に察知する能力・資質を示す言葉として用いられている。「(地震)体感」と呼ばれることも多く、地震予知・予測に関心がある人々にとってはお馴染みの概念だが、この言葉を初めて使い始めた人物についてはほとんど知られていない。これらの能力を参照することで実際に大地震を予知していた米国の科学者を紹介する。

■「体感」の定義について

 今ではネット上で普通に使われるようになった「体感」という言葉だが、耳鳴りや頭痛といった地震の前兆とされる症状を体で感じ取ることを意味する。筆者がブログを開設した2004年頃はネットでもごく一部で使われるにとどまっており、一般的ではなかった。そもそも「体感」という言葉が地震に関して使われる場合、「先ほどの地震は体感で震度3ぐらいだった」というように本来の意味で用いられることが圧倒的に多かったのだ。しかし、次第に地震予知の文脈で用いられるようになった背景には、地震をよく当てるといわれる東海地方在住のある女性が当時、掲示板などで情報発信を始めたことが影響している。

 なお、日本で地震の「体感」を訴える人々は圧倒的に女性が多く、しばしばブログやSNSで発信している。筆者は男性だがその1人で、20年ほど前に耳鳴りと地震の関係に気づいた後は、次第に頭痛や異様な眠気も地震前兆であると考えるようになった。

■先駆者ジム・バークランド

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画像は「GILROY DISPATCH」より引用

 このように、現在の日本では「体感」で地震を予測できると称する人々が少なくないが、実は米国では、その数十年前から「Earthquake Sensitivity(地震敏感体質)」という言葉を用いて地震予測を研究していた人物がいた。カリフォルニア州出身の地質学者ジム・バークランド(James O. Berkland、1930~2016)で、カリフォルニア大学バークレー校で地質学を学び、大学院で研究を行った後でアメリカ地質調査所(USGS)、米国開拓局に勤務し、アパラチア州立大学で教壇に立った後、1973年から1994年に引退するまで同州サンタクララ郡で地震予測を研究するようになった。

 バークランドの地震予測の手法は、(1)ペットの異常行動(失踪など)、(2)間欠泉や温泉の状態、(3)極端な季節降雨、(4)「地震に敏感な人」からの報告、(5)磁気変動、(6)地震の静穏期間、(7)個人的な直感、などの要素を参照して行うものだった。

 筆者はバークランドに影響を受けたわけではないが、上記のうちほとんどは自分でも地震予測を行う際に参考にしているものだ。彼の研究を知らずに筆者も同様の手法で地震を予測するようになったということは、そこには普遍的な事実があるように思える。もっとも、本人が地震敏感体質者だったわけではないようで、そのような報告を多くの人々から受けて地震予測に役立てていたようだ。

■地震予測実績がマジで凄い!

 では、バークランドが予測した地震の例を紹介しよう。実は、7年前に『人の死がわかる猫「オスカー」 〜猫と超能力〜』と題したトカナの記事でバークランドの研究は一部が紹介されている。

 1980年11月7日、いつもなら地方新聞に3、4件しか載っていない「迷い猫」の告知がなぜか14件もあることに気づいたが、その翌日にカリフォルニア州ユーレカでM7.4の大地震が起きた。現在でも同じだが、このようなペットの失踪を地震に結び付ける科学者は皆無に等しく、その意味でも先駆者といえるだろう。しかしその後、バークランドは新聞の「迷い猫」欄に注目するようになり、以後25件の地震を予測できたと主張する。

 さらに1989年10月13日には、M3.5~6.0の地震が10月14~21日に起こるだろうと予測し、5日後の10月17日、実際にカリフォルニア州北部でロマ・プリータ地震(M7.1)が発生して的中した。この地震では死者62人のほか、ビルの損傷や高速道路の倒壊といった甚大な被害が発生した。実は地震前、地元紙の「迷い猫」欄が27件にものぼっており、バークランドは新聞社に警戒を呼びかけたが、他の学者たちの同意を得られず無視され、歴史的な被害地震につながってしまった。バークランドによると、この地震的中後、大規模なパニックを恐れる政府当局者から「これ以上の予測をしないように」と口止めされたという。

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 また、2011年3月のFOXニュースによるインタビューにおいて、バークランドは「直近18年間で最高の潮と月の接近」を理由に挙げ、同年3月19~26日にかけてカリフォルニア州で大規模な地震が起きると予測した。すると、ズバリ該当の期間に地震は発生しなかったのだが、予測期間を12日ほど過ぎた4月17日、カリフォルニアに近いメキシコ南部内陸でM6.6の地震が起きた。

 さらにバークランドは2016年4月22日9:50に配信された『EXPRESS』紙の記事で、「24時間以内に米国で大地震が起きる」と予測。この時も、指定の時間内に地震は起きなかったが、5日後となる4月27日にメキシコ南部沖でM6.0の地震が発生したのだ。

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