「上下逆さまな世界」を生きるクラウジオさんが活動再開!! コロナ禍を乗り越え、前向きに生きる姿で人々の希望の星に=ブラジル
ブラジル・モンテサントに暮らすクラウジオ・ヴィエイラ・デ・オリベイラさん(45)は、首が大きく捻じ曲がり上下逆さまになった頭を持って生まれてきた。この症状の原因である「先天性関節拘縮症」は、体中の関節や筋肉が硬化・変形してしまう原因不明の難病であり、発生頻度は10万人に1人ともいわれている。
以前トカナでも紹介した通り、生まれたばかりのクラウジオさんは辛うじて息をしている状態で、医師を含む周りの人々からは「きっとすぐに死ぬだろう」と考えられていた。しかし、家族の愛情とサポートを受けて成長し、特別な靴を履いて移動したり、くわえたペンを使って携帯電話やパソコンを操作したりできるようになった。学業優秀でフェイラ・デ・サンタナ州立大学へ進学して会計士の資格を得た後は、会計士としての仕事の傍ら、数多くの講演をこなし、DVDと自伝も出版した。
「モチベーショナルスピーカーとしての活動は、私の人生で重要な役割を果たしています。私は自分がモチベーションに関する講義をできるとは思っていませんでした。しかし今では、私が行う少しの取り組みがたくさんのことにつながっていると思っています」(クラウジオさん)
現在もクラウジオさんの世話をする母、マリアさんは「息子が45歳まで生きて、今でも一緒に過ごせることをとても幸せに思っています。彼は私の友達です。彼が健康上の問題を抱えると、兄や私は取り乱します」と語る。兄はクラウジオさんが体を洗ったり、服を着たり、トイレに行ったりするのを手伝ってきた。
家族に支えられながら精力的に活動してきたクラウジオさんだが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、長期間にわたって引きこもらざるを得なかった。「私は(他人の)2倍以上注意を払っています。私は1年以上引きこもっていて、家を出るのは、銀行での手続きなど自分にしかできないことを行うときだけです」とコロナ禍を振り返る。しかし今では、徐々に活動を再開し、脚にはめる装置を使って忙しく歩き回っている。
クラウジオさんは現在、親友のアドニルソンさんとともに非営利団体の会長を務める。この団体は、体の弱い子供たちの髪を切ったり、服を着せたり、遊ぶ時間と資金を提供したりする。 クラウジオさんはアドニルソンさんに「私は彼を自分の腕や脚のように思っています。なぜなら、私が外に出て活動するとき、彼は私を助けてくれるからです」と感謝し、アドニルソンさんもクラウジオさんを「彼は意志の力と希望を持っています。仕事をして、外出して、いろいろな場所を見て、勉強して、全く暇がありません」と評価する。
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