【台風16号】雨や地震でアナタの家が容易く崩壊する!? 今すぐ確認すべきチェック項目!
6月25日、大阪市西成区で大規模な住宅倒壊が起きた。その場所は、地震で崩壊するリスクが高い斜面の上にある「のり面」と呼ばれる土地、かつ上町断層の真上に位置していた。同様の場所は日本各地に存在し、今後も地震や豪雨などで大きな被害に至る危険性が高い。現在、台風16号が日本列島に接近しているこのタイミングで、警告の意味も込めて解説したい。
■住宅が次々倒壊!
6月25日7時15分頃、大阪市西成区天下茶屋東2丁目の崖が突然崩れ、その上にあった住宅4棟が数メートル下に崩落した。場所は、阪堺電気軌道阪堺線(路面電車)・松田町駅の東300mほどの住宅街。段差の下の土地では、1月からサービス付き高齢者向け住宅の建設工事が進められていた。現場の写真は、Googleマップの航空写真などでも見ることができる。
Googleストリートビューの写真では、ひときわ高い白い住宅の左に並んでいる4軒が今回倒壊した住宅だ。倒壊の瞬間を動画で撮影していた人がおり、そのニュース映像を見ることもできる。
また、何とか踏みとどまった白い住宅も、今後崩落する可能性があるとして大阪市が近く撤去することを明らかにしている。そして今回問題となっているのは、被害住宅が「のり面(法面)」と呼ばれる人工斜面の上に建てられていたことだ。これは災害発生時に大きなリスクを伴う立地であり、ごく最近でも、今年2月13日の福島県沖地震(M7.3、最大震度6強)の際、相馬市の常磐自動車道で道路脇の「のり面」が土砂崩れを起こし、崩れた土砂が道路を塞いで混乱が生じた。
■地盤に「問題あり」すぎる
「地盤サポートマップ」(ジャパンホームシールド)というサイトでは、地盤に関するさまざまな情報を地図上で参照できるが、ここで大阪の崩落場所について確認すると下記のような特徴がある。
・ 地盤の種類:「砂州・砂礫州」
波や潮流により形成された密な砂からなる微高な地盤で、液状化することもある。
・ 液状化の可能性:やや高い
・ 活断層図:上町断層帯
・ 地耐力:「弱い地盤」
■あまりにも危険な場所に建っていた
さらに、今回の住宅倒壊と直接の関係はないが、ここは「上町(うえまち)断層帯」という活断層帯の真上に位置する。つまり、大地震が起きた時に甚大な被害につながる可能性があるのだ。NHKの報道によると、倒壊翌日に斜面災害が専門である京都大学防災研究所の釜井俊孝教授が現地を視察し、上町断層で地震が起きると盛り土の土地が相次いで崩れる恐れがあると懸念を表明している。
なお、上町断層帯は政府・地震調査研究推進本部による長期評価で「30年以内にM7.5程度の地震の確率が2~3%」と、他の断層帯と比べても決して低くない。さらに大阪市域では、震度5強~6弱の揺れを伴う大地震も想定されている。もちろん、活断層地震以外にも南海トラフ巨大地震なども「いつ起きてもおかしくない状況」にあり、西成区では住宅全半壊の数は約1万8千棟と予測されているのだ。加えて、軟弱地盤は地震に限らず昨今増加傾向にある豪雨でも一気に地すべりや崩落を起こす危険性が高いことは明白だ。
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2024.10.02 20:00心霊【台風16号】雨や地震でアナタの家が容易く崩壊する!? 今すぐ確認すべきチェック項目!のページです。大阪、地震、首都直下地震、崩壊、豪雨、軟弱地盤、上町断層帯などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで