「英語にない日本語」9つとは!? 生きがい、仕方ない、「あげおとり」… 日本人の感性に世界が感動!

 ゲルマン人やケルト人よりも以前、現在の英・スコットランド周辺にピクト人が住んでいたことは広く知られている。ピクト人は絵が上手く、刺青の才能があった。結果、「picture」という英語が生まれたと云われる。複数の言語が衝突し交流するとき、新たな単語が生まれ、定着し、そして消えていく。

 たとえば英語「abyss(アビス)」は、アッカド語「apsu」に由来する。それはさらにシュメール語「abzu」へと遡及する。アッカド語もシュメール語も、いわゆる楔形文字である。楔形文字は使用されなくなって久しい、現存する最後の文字の一つであるが、それが英語に残っているのは中々興味深い。

 では、日本語と英語ではどうだろうか。英語では表現できない日本語について報じた、2018年11月の記事を再掲する。

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 英語でしかうまく表現できない言葉もあれば、その逆もある。英語ではなんとも表現しにくい7つの日本語の言葉が注目されているようだ。

■英語ではうまく表現できない7つの日本語ワード

 ボキャブラリーの量からいっても英語はなかなかに精緻で多彩な表現ができる言語だが、それでもやはり文化的な制約がある。英語にしかない言葉も多いのだが、一方で英語では簡潔に説明できず、日本語でしか正確に表現できない言葉もまた多い。

 オンラインメディア「Big Think」の最近の記事では、英語ではうまく言い当てられない7つの日本語ワードが紹介されている。

・生きがい(Ikigai)  無理に英語に訳せば「生きている価値(life value)」ということになるが、これではまるで生命保険の商品名のようで確かにニュアンスは伝わらないだろう。

「英語にない日本語」9つとは!? 生きがい、仕方ない、「あげおとり」… 日本人の感性に世界が感動!の画像1 「Big Think」の記事より

 さらに強引に説明すれば「生きている理由」ということにもなるが、生きがいにはそれほど強い意味はなさそうで、あえて言えば日々の生活を何の疑問も挟む余地なく続けられる原動力のようなものだろう。

 マインドフルネスに関係した用語で“フロー(flow)”や“ゾーン(zone)”というような、一心不乱に没頭しているニュアンスがある言葉もあるが、生きがいはもっと自然体でシンプルに自分が満たされた状態であるといえそうだ。

・過労死(Karoshi)  ハードワークを続けていれば健康を害して最悪の場合は死に至ることもあるのは世界のどこで働いていても同じだ。しかし“過労死”はまったく意味が違うことは知っての通りで、これがなかなか英語では説明しにくい。単純にお金のためではなく義務感と使命感、そして自己犠牲によってハードワークを続けてしまい、心身が疲弊して自殺に追い込まれるケースが圧倒的に多い。本人の問題というよりも組織の問題だろう。

・森林浴(Shinrin-yoku)  強引に訳せば「森入浴(forest-bathing)」ということになるのだが、これだと森の中にバスタブを持ってきて入浴しているイメージになってしまう。

「英語にない日本語」9つとは!? 生きがい、仕方ない、「あげおとり」… 日本人の感性に世界が感動!の画像2 「Big Think」の記事より

 海水浴という言葉もあるが日本語ではこの「浴する」という言葉に多くの意味を持たせていることになる。そしてもちろん森林浴はハイキングや登山とは異なる行為であることは日本人にとっては明らかだ。

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