【未解決事件】民間航空史上最も奇妙な死亡! 突然失踪した”大富豪”の不可解な事件とは?

 今から93年前、英仏海峡では世界を震撼させる怪事件が起きていた。被害者は高度数千メートルの飛行機から墜落したのだが、いったい空中で何があったのか、いまだに謎に包まれたままなのだ。

■大富豪が自家用機で謎の墜落死

 1920年代、ベルギーの金融家アルフレッド・レナード・ローウェンスタインほど富と成功を手にした男はいなかっただろう。1877年、ベルギーのブリュッセルで、ドイツ系ユダヤ人の銀行家の息子として誕生。長じてからは自ら銀行を立ち上げ、1928年には世界第3位の大金持ちに上り詰めていた。今なら、イーロン・マスクかジェフ・ベゾスあたりだろうか。

アルフレッド・ローウェンスタイン 「Wikipedia」の記事より

 同年7月4日午後6時頃、ローウェンスタインはイギリスのクロイドン空港からベルギーへ帰国するため、自家用機のフォッカー・トライモーターに乗り込んでいた。このフライトは、彼にとって定期的な出張であり、6名の従業員も一緒だった。パイロットのドナルド・ドリュー、整備士のロバート・リトル、速記者のアイリーンとポーラ、世話係のフレッド・バクスター、そして秘書のアーサー・ホジソンだ。天候にも恵まれ、快適な空の旅が始まろうとしていた。

 午後6時30分頃、英仏海峡を高度1200メートルで横断中、ルーヴェンシュタインは機内後部にあるトイレに立った。だが、15分経っても出てこない。異変を感じたバクスターがドアをノックしてみたが返事がない。無理やりドアを開けてみると――誰もいない!

 実は、トイレにはドアが2ヵ所あったのだ。1つは機内から出入りするドア、もう1つは機外へ通じるドア。バクスターはトイレに踏み込んだ瞬間、外部ドアがスリップストリーム(航空機の後方に発生する後方に向いたらせん状の空気流)で振動するのを見たという。

 すぐさまパイロットのドリューに知らせ、ダンケルク近くの人けのない海岸へ緊急着陸。ダンケルクはフランス軍の管理下にあったため、乗員たちは当局に連行され、取り調べを受けることになった。

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