「風の時代」に読むべき究極のオカルト本10選! 非二元、地球周波数、時間ピッタリ現象…!

――昔からオカルトっぽかったり、陰謀論じみた書籍は多数あるが、中身を読んだことのある人は少ないだろう。チャネリングや波動など怪しげな専門用語が並んでいるものの、一体その本には何が書かれているのだろうか? このジャンルを得意とする出版社にオススメ本と中身を聞いてみた。

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絵=沖 真秀

 スポーツやファッション、料理にビジネスなど、特定のジャンルを専門的に扱う出版社は数多く存在する。そのなかでもひときわ異彩を放っているのが、スピリチュアリズム、オカルト、陰謀論など、書店では「精神世界」のコーナーに分類されるジャンルを得意とする出版社だ。

 これら精神世界に属する書籍は、“宇宙人との交信”とか“超古代文明に隠されたメッセージ”といったような、俗世と一線を画する内容が多いことから、一般的にはマイナージャンルと見做されがちだ。しかし、最近はAmazonなどの書籍ランキングで1位を獲得するような作品も多いという。

 そこで今回は、このような精神世界に関する書籍を取り扱う複数の出版社に、一般読者でも取っつきやすいオススメの自社出版物や、ビジネスモデルなどについて聞いてみた。

■これからは“風の時代”

「精神世界に属する題材にも、時代ごとに人気の波があります。最近の大きな動きとしては、2020年末から始まった“風の時代”が挙げられますね。これによって宇宙人や陰謀論などのディープなオカルト好きだけではなく、新しい読者層も増えてきていると感じます」

 そう語るのは、徳間書店の学芸編集部編集長である武井章乃氏。同社はスタジオジブリ関連の本や雑誌「アサヒ芸能」などを発行している総合出版社だが、実は80年代のオカルトブームから今に至るまで、多くのスピリチュアル本を刊行してきたことでも知られている。

「風の時代の始まりは、占星術における一大イベントでした。というのも、昨年の12月22日に木星と土星が重なる“グレート・コンジャンクション”が発生し、土の時代から風の時代へのパラダイムシフトが行われたからです。これは星占いにとどまらず、精神世界で以前から盛り上がっていた“アセンション”というテーマとも共鳴しました」(同)

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絵=沖 真秀

 何を言っているのかわからないという読者のために、順を追って説明しよう。まず「グレート・コンジャンクション(大会合)」とは、約20年に1度、木星と土星が接近する天体現象のことを指しており、占星術の世界では「社会の節目」を表す重要な出来事とされている。また、木星と土星は約200年間、同じ「エレメント」の星座で接近を繰り返すという性質を持つ。

 エレメントとは、占星術上で定義されている「この世を構成する元素」のことで、火・地・風・水の4種類が存在し、それぞれに12星座のうちの3つずつが振り分けられている。過去200年間、木星と土星は土の星座(牡牛座、乙女座、山羊座)で接近していたが、2020年12月は風の星座(双子座、天秤座、水瓶座)に属する水瓶座で接近した。

 それにより、今後200年の間、グレート・コンジャンクションは風の星座で行われることになる。これをもって「土の時代が終わり、風の時代が始まった」というわけだ。

「土の時代は目に見える物質的なものが重視されるのに対し、風の時代は目に見えないものが重視されます。これは、カネやモノではなく、心の内面を信じていこうという考え方で、コロナ禍など、不安定な時代を生きる現代の人々にしっくりくるのかもしれません。書籍としても『これを信じれば金運が上がる!』といったものよりも『心の内面を使って、現実を動かしていこう』といった内容のものが売れるようになっています」(同)

 さらに具体的にいえば、風の時代では知識や情報、コミュニケーションなどが重視されるのだという。それでは、そのような状況下で同社が小誌の読者に推す書籍はどのようなものだろうか?

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左:『2040年の世界とアセンション』、右:『グレート・リセット前夜―2025年の世界と支配者たちの最終工作

「吉濱ツトム氏の『2040年の世界とアセンション』【1】と、高島康司氏の『グレート・リセット前夜―2025年の世界と支配者たちの最終工作』【2】です。前者は、弊社のスピリチュアル系書籍のなかでも今年特に売れていて、ぜひ読んでいただきたい1冊です。作者の吉濱氏はもともと発達障害の当事者として、発達障害を持つ人に向けたライフハック本を出版されていたのですが、それと同時にプレアデスなどの宇宙情報とのつながりを持つチャネラーでもあるんですね。その能力をフルに生かした未来予測本です。後者は、昨年のアメリカ大統領選挙のトランプ対バイデンの内幕を暴くもので、公文書などを用いて論を立てているのが売りなので、陰謀論初心者の方にも面白く読んでいただけると思います」(同)

 ちなみに、武井氏の入社する前から、徳間書店には精神世界系の書籍を得意とし、その後、独立する編集者も多くいた。なかでも徳間書店から独立した石井健資氏が10年に立ち上げ、精神世界系の出版社として存在感を示しているのがヒカルランドである。同社の未来創造プロデューサーである中村隆夫氏は、次のように語る。

「弊社では月に10点以上の本を出しており、年間の刊行点数は大体130〜140冊になります。おかげさまで多くの書店様に認知していただけているので、非常に営業活動がしやすいです。また、弊社は出版事業以外にもカフェやヒーリングサロンなど、いろいろな事業を展開しています。刊行している本のジャンルとしては精神世界全般ですが、最近は陰謀論といわれる系統の本が強いですね。私は未来創造プロデューサーとして、ドクタードルフィンこと松久正氏や、福井県議の斉藤新緑氏といった方々の講演会やイベントのお手伝いをさせてもらっています」

 松久正氏は薬や手術を用いない“超高次元医学”を提唱する医師。公式ホームページに掲載されているプロフィールによると「神と宇宙存在を超越し、地球で最も次元の高い存在として、神と高次元存在そして人類と地球の覚醒を狙い、社会と医学を次元上昇させる」のだという。昨年、安倍晋三元首相が新型コロナウイルスから「自らの身を守る行動を」と警戒を呼びかけた翌日に、昭恵夫人が参加していた宇佐神宮参拝ツアーの主催者として「週刊文春」(文藝春秋)に取り上げられたことで話題になった人物でもある。

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