この宇宙は4次元ブラックホールの中だった? 画期的な新説登場で揺らぐビッグバン仮説!

 全ての始まりであるビッグバンが起きる前、この世には何もなかったのだろうか。最先端の天体物理学者によれば、今我々がいる宇宙は4次元ブラックホールの中で生まれたものであることを示唆している。

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「Anomalien.com」の記事より

■この宇宙はビッグバンによってできたのか?

 ビッグバン理論において、宇宙は無限のエネルギーと密度を持つ点である「特異点(singularity)」で起きたビッグバンによってはじまったとされる。

 ビッグバン後の最初の1兆分の1秒で、宇宙は光速を上回る速度で膨張し始めて時空が生まれ、この空間の膨張は時間の経過とともに遅くなり、今日の比較的安定した宇宙空間を形作ったと考えられている。

 そしてビッグバン後の宇宙には、ブラックホールもまた形成された。ブラックホールは、巨大な恒星が最期を遂げ、光さえ飲み込むきわめて高密度の塊へと崩壊した時に形成される。科学者たちは、ブラックホールの入口にある2次元の構造である「事象の地平線(event horizon)」を、光が逃げることができず、物体が戻ることもできない空間の限界と定義する。そしてこの事象の地平線から先は見ることも知ることもできない。

 アインシュタインの相対性理論によると、巨大な質量は時空を湾曲させるため、ブラックホールの周りの時空は歪んでいる。ちなみにブラックホールが吸収する光と熱がなければ、ブラックホールを確認するのは事実上不可能である。

 ブラックホールが吸収する物質が多ければ多いほど、ブラックホールとその事象の地平線は大きくなる。ブラックホールが拡大するにつれて、物質が落下する速度は低下し、外部の観察者からは重力が強いため、何も動いていないように見える。相対性理論によれば、ブラックホールに落ちている者の視点では、時間は正常に流れているように見えるということだ。

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画像は「Wikimedia Commons」より

■我々は4次元ブラックホールの中にいる?

 ブラックホールの入口にある事象の地平線から先のことをうかがい知ることはできないのだが、きわめて遠くから観測すれば、我々が今いる宇宙の領域もまたブラックホールの事象の地平線のように見えるということだ。

 理論上、138億光年以上離れた場所は観測できず、宇宙の地平線(宇宙の地平面)が広がっているだけである。その先に何もないというわけではなく、何も観測できないのだ。そして逆もまた真なりで、138億光年以上離れた観測者からは我々は見えない。

 つまり宇宙の地平線はブラックホールの事象の地平線のようなものであり、138億光年以上離れた観測者からは我々はブラックホールの中にいるのと変わらない存在なのである。

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