11月の満月に行う「インドの変わった祭り」 魔王の魔物退治を祝う

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画像は「Getty Images」より

 スーパームーンやストロベリームーンなど、満月が変わった名前で呼ばれることは多い。それだけ昔から人類が日によって姿を変える月に神秘性を見いだしてきたことの証左でもある。特にネイティブアメリカンの人々はその月ごとの満月に対し、時期にあった名前をつけていたそうだ。前述のストロベリームーンもその1つで、これは6月の満月を指す。

 この時期の月がイチゴのように赤く見えるから……ではなく、毎年6月頃がイチゴの収穫期になることからこの名前がつけられた。他にもオオカミが繁殖期を迎え、遠吠えがよく聞こえる1月の月はウルフムーン、農作物の収穫期にあたる9月の月はハーベストムーンと呼ばれている。また、11月の満月はビーバーが巣作りを行う時期のためビーバームーンと言うそうだ。

 ところ変わってインドでも、11月の満月に特別な伝説があるという。インド南部のゴア州にあるシュリスタル村では、11月の満月は「魔王と退治された魔物を称える月」とされているのだ。

 インドのヒンドゥー教徒にとって、1年のこの時期はクリシュナ神が好む時期とされ、「カルティク月」と呼ばれている。そのためクリシュナ神に祈りを捧げたり、断食を行うと功徳を積めるとされている。シュリスタル村ではカルティク月の期間に出る満月の夜は、古代の魔王バリが別の魔物ルーマダバントを退治したことを記念して盛大な祭りを行うというのだ。

 魔物が仕留められたとされる寺院の敷地には神聖な柱が置かれており、今週は伝統に従って柱が飾り付けされた。村の若者たちは倒された悪魔に敬意を表して、満月の光の下で「ゴーヴィンダ、ゴーヴィンダ」と唱えながら柱のまわりを一周し、花とろうそくを置くそうだ。

 広い世界には、さまざまな祭りや風習があるものなのだ。

参考:「Coast to Coast AM」、ほか

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

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文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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