2026年台湾侵攻で自衛隊員数千人が犠牲になる恐れ… 米重鎮「日本単独で中国海軍と海戦をせよ」(ジェームズ斉藤)
【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】
ジェームズ斉藤(以下、ジェームズ):先日、CSIS(戦略国際問題研究所)が重要なレポートを出しました。
CSISはTOCANA読者であればご存知のジャパン・ハンドラーの巣窟で、ここから出るものはレポートというよりはアメリカから日本に対する一種の“指示”といっていいものです。ただし、”指示”と言ってもアメリカ政府の一方的なものではなく、日米両政府が裏で擦り合わせしたものを日本側がお金を出し対米従属をあたかもアメリカが“指示“しているかのように見せかける一種のトリックです。つまり、こういうレポートは日米合作のプロパガンダなのです。私自身CSISとは付き合いが長く、何年も内部からこの様な人間関係と金の流れからなる特殊な仕組みを目の当たりにし、当事者としても一部関わってきましたので、はっきり言うことができます。
──ジェームズさん、CSISの当事者だったんですね(苦笑)。
ジェームズ:ですから、よくわかっているのです。で、そのCSISが1月9日に「中国の台湾侵攻に関するシミュレーション」を出しました。内容は2026年に中国が台湾に侵攻するという設定で、日本の自衛隊と在日米軍は台湾に侵攻する中国軍と交戦し、撃退するというものです。米軍と自衛隊は米空母2隻を含めた艦船数十隻、航空機数百機、要員数千人を失うと予測されています。
──日本は勝つんですね。それと米軍は参戦すると。
ジェームズ:そうですね。ただし、重要なのはそこではなく、これはバイデン政権の動きを反映しているレポートだという点です。基本的にバイデン政権は軍隊を撤退させて、地域諸国に戦わせるということを考えています。台湾有事で言えば、地域諸国の筆頭格として挙げられているのは日本です。日本が中心となって台湾有事を戦わないといけません。
──しかし、産経の1月9日付けの記事では「『日本の自衛隊によって強化された』米国の潜水艦・爆撃機、戦闘機などが(中国の)上陸船団を無力化。」と書いてありますが。
ジェームズ:書いてありますね。ただし、CSISのレポートはあくまでもウォーゲーム(机上演習)ですから。ちなみにウォーゲームというのは、日本語で言うオンラインゲームでよくある架空のシナリオに基づいた戦争ゲームではなく、諜報機関や米軍の統合参謀本部や高級参謀養成コースで行われる、「今後戦う予定の戦争に対する準備のための机上演習」であり、本格的な戦争準備に相当します。私も諜報機関関係者として何年もウォーゲームには参加しており、私自身の役割として何度もロシア軍を担当したこともあります。諜報機関の訓練生の時代も教官の一人はウォーゲームの専門家でした。そのような経験から今回ウォーゲームの背景である理論体系は非常に優れたものであるということをまず評価しておきます。実施者も米国の国防関係者の中でもかなりの有力者なので、ウォーゲームとそのレポート自体は非常に優秀なものであることは間違いないということは断っておきます。
ですから、それを踏まえてあえて指摘するとすれば、今回のウォーゲームでまず注目したいのは、日本の憲法問題への考慮がまったく入っていないという事実です。なぜなら、このウォーゲームでは、米軍と自衛隊が共同参戦することが前提になっています。これは確実に専守防衛と憲法9条に反する可能性を孕んでいます。
米軍にしても、国として認めていない台湾に軍隊を派遣するというだけでも大きなリスクなのに、米軍が台湾に上陸しています。もちろん、その時の政権の判断によっては米軍の派遣もありますし、台湾もしくは中国本土上陸だってもしかしたらあるかもしれません。しかし、撤退屋のバイデン政権でいえば、米軍主体で米軍軍人が多くの犠牲を払い勝利を勝ち取ることは、政権を転覆するようなリスクであり、その可能性はほとんどゼロでしょう。つまり、今回のウォーゲームは純粋に「在日米軍と自衛隊が中国軍と戦ったら」という前提に基づいたウォーゲームなのです。
──これを読んでやっぱり米軍が来てくれるんだって安心してはいけないんですね。
ジェームズ:もしかしたら来る可能性はありますよ。プロイセンの将軍で「戦争論」を表したクラウゼヴィッツが唱えた如く、戦争というのは究極の不確実性を孕むものであり、「なんでもあり」が常です。実際、孤立主義を貫き通したフランクリン・ルーズベルト政権時代の米国が、日本軍の奇襲攻撃を受け、180度国家戦略を転換させ、世界覇権国家になっていますし、いまのウクライナ戦争でもロシアが核攻撃をすることは十分にあり得るもので、「そりゃないだろう」というのはインテリジェンスを知らない凡人の論理です。ということは、米軍が来て率先して中国軍と戦うこともありますし、自衛隊が大量の犠牲を出しつつ「台湾や中国本土上陸」のような極論も実際の戦争では十分に起こりうるということだけは忘れてはいけません。ですから、「米軍が来る」と思って安心することは絶対にやってはいけないことです。
──そうですね。
ジェームズ:また、それ以前の話として、こういうウォーゲームが出たということは、こういう作戦を米軍が取ることはほぼありえないということでもあります。それはそうですよね。このレポートは公開されたものですから、誰でも読むことができます。当然、中国軍だって読んで研究します。実際、ペンタゴン内で機密扱いになっているウォーゲームの内容と違いがあるとレポート内でも認めています。ということは、これをわざわざ公開した意味を考えないといけません。なぜ、公開したのかその1つ目の理由は中国に対して心理的なプレッシャーをかけることです。台湾侵攻をしたら「叩き潰すからな」という勇ましいメッセージを送っています。ただし、「勝利がすべてではない」ということも言っているのです。いくら叩き潰すことができてもアメリカのコストが凄く大きいのです。アメリカ人が数百から数千人死ぬ可能性があるとも書いていますので、もしこんな事態が本当に起こったら「台湾や日本のためになぜアメリカ人の若者が死ななければいけないのか」という議論がアメリカ国内で湧き上がって政権が持つとは思えません。ということは、このレポートを公開した2つ目の理由は日本に対するメッセージです。台湾有事は日本が中心になって戦ってもらわないといけないというメッセージがこのレポートには込められていて、これは日本政府に突きつけられたものでもあるのです。どちらかといえば、今回のウォーゲーム及びレポートは2つ目の「日本政府向け」と理解した方がいいと私は感じています。
──「アメリカが助けてやるよ」ではなく、「日本人よ、覚悟しろ」ということだったと!
ジェームズ:ですから、これは日本の世論形成を狙ったレポートでもあるのです。これについてアメリカは去年の4月ぐらいから日本政府にプレッシャーをかけています。アメリカのペンタゴン関係者が日本政府の関係者に向かって「あなたたちの政府は自国民が血を流す覚悟ができているんだろうな」と詰問しているのです。
──ストレートに聞いてきましたね。
ジェームズ:それはワシントンで行われた日米の防衛会議の場でですよ。台湾有事は必ず起こるから、その場合、日本人が血を流す覚悟を政府としてできているのかと確認を取ったらしいんですね。その時、誰も「できています」と答えた日本の役人はいなかったそうで、即フリーズだったそうです。
──それはそうでしょう。
ジェームズ:しかし、アメリカはもう血を流す覚悟はできているんですよ。だから、こんな質問をしてくるんですね。でなければ、「米国と日本は米国空母二隻を含む艦船数十隻、航空機数百機、要員数千人を失う」と書きません。これは別に驚くことではなく、アメリカ史というのは独立戦争、米英戦争、米墨戦争、南北戦争、米西戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦、冷戦、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン・イラク戦争など、戦争だらけの血塗られた歴史です。常に戦争が歴史を突き動かしているのでなんら驚きはありません。国民感情のみが戦争を制限する要素なのです。
──日本に戦争の覚悟はいまはないでしょう。それに台湾を、日本やアメリカが守る必要は、本当はないわけじゃないですか。要はウクライナと一緒で武器さえ送ればいいんじゃないの? というのではダメなんですか?
ジェームズ:残念ながらレポートに明確に書いてあります。「ウクライナ・モデルは使えない」と。確かに国際法上は日本もアメリカも台湾を守る義務はないと思います。しかし、戦略的な価値を考えれば守らなければいけないという結論に達します。
──う~ん、でも、ジェームズさんはこれまでアメリカは軍を出さないだろうと言っていたじゃないですか? でも、レポートでは米軍は出てきますよ。どういうことですか?
ジェームズ:ですから、これはある意図を持ったウォーゲームなのです。その意図とは中国への牽制と、日本に覚悟を促すものであって、本当に出てくるかどうかはわかりません。しかもこのウォーゲームはあくまで、現行でアメリカにて何度も行われているウォーゲームの中の一つです。前述の通り、ペンタゴンには機密扱いのウォーゲームがあるとCSISも認めています。当然、機密版は「アメリカが参戦しない」「日本が単独で戦う」などの一般公開するとマズい前提も当然織り込まれていると関係者から聞いています。公開版で「アメリカが参戦しない」と言ってしまうと、国民の士気に影響し、バイデン政権がマスコミの総攻撃を受けることも考えられるのです。
さらに、そもそもの話ですが、アメリカは台湾を国として認めていません。それを守るというのは大義名分が難しいわけで、現実的にはもし出たとしても中国と台湾の間の公海エリアだけでしょう。公海の安全を守るために米軍が出ていくというのであれば問題ありません。逆に中国からすれば台湾海峡に米軍の軍艦が浮かんでいたら侵攻はやりにくいでしょう。しかし、そのぐらいです。ですから、実際の戦争が勃発した場合、台湾の“領土”を守るためにアメリカが何かできるかといえば、国際法や国民感情などの要素を考慮してもできないと思います。
──そうですよね。それはそうだと思います。ただ、もう一回確認したいんですけど、中国は台湾を取るつもりでしょう。一方、日本はそれを阻止するべきなんですか?
ジェームズ:当然阻止するべきでしょうけど、何もできないです。国内法上何もできません。例によって“遺憾”砲を発射するだけでしょう(苦笑)。
──ですよね。ですから、台湾は取られるんですね、中国に。
ジェームズ:いろんな関係者から聞いているのはウクライナと同じで台湾は中国に取られるというシナリオです。
──台湾を取られたらすぐ目の前は沖縄じゃないですか。
ジェームズ:ですから、台湾を取られるということは何を意味するのかというと日清戦争前夜の状態になります。日清戦争前の東アジアの状況は、台湾は清王朝の一部でしたから。そして、日清戦争に勝って日本が手にしたのは台湾ですから領土的には。それほど台湾は戦略的重要性が高いんです。日本が朝鮮を手にする前に台湾を取っているんです。これはとても重要な歴史的事実です。台湾がなければ日本が安定して海からの物資を世界から届けて貰えなくなるんです。それほど台湾を取られるというのは危険な状況です。
──シーレーンを考えないといけないんですね。
ジェームズ:そうです。ですから、アメリカは何をしているのかというと日本に強くなって欲しいんです。その意味は血を流すことができるようになってほしいということです。台湾が中国に本当に取られるかもしれないという現実を突きつけているんですよ。日清戦争前夜に「朝鮮半島は日本の心臓部に突きつけられた刃である」と言われましたが、2023年の今は同じことが台湾に言えます。
──でも、ピンと来てないですよね、僕たちは。
ジェームズ:だからこそ、外圧をいまかけているんです。
──たぶん、アメリカが守るでしょってみんな思っているんですよね。
ジェームズ:それはその時の政治判断になります。守ることもあります。日米安保があるのでお互いの国は守ります。しかし、アメリカ国内の議論を注意してみると、とても気になるものがあって、それがこの記事です。これを書いたのはアメリカの海軍大学校のジェームズ・ホームズという教授です。彼は「現代のマハン(アルフレッド・セイヤー・マハン。シーパワー理論を唱えた19世紀アメリカの伝説的な海軍戦略家)」と言われて日本の海上自衛隊でも神のように崇められている人です。ホームズ教授の論文は私も何本も読んでいますし、理論家としても定評があります。ここ十年は海軍大学校の顔のようになっていて、台湾有事などの時事問題にもコメントしてかなり影響力があります。ですから、この人が言っていることは米軍内ですでに合意形成ができていると思っていいものです。
──そのホームズ教授はどんなことを書いたんですか?
ジェームズ:一言で言えば、日本は自国を守れる防衛能力があるんだから日本の防衛は日本がやってアメリカは違うエリアで活躍すべきだと。違うエリアというのは例えば宇宙やサイバーです。あとは海軍戦略で考えるとシーレーンを守るという発想です。シーレーンというと公海になってくるんです。ですからアメリカ海軍の役割が海上交通のパトロール部隊になってきているんです。ホームズ教授の論理で言うと。
──やはり公海しか出てこない可能性があると。
ジェームズ:かなり説得力がある記事です。あと宇宙とサイバーというのは要は「インテリジェンスを一部共有します」ということです。これはアフガン・イラク戦争時に、アメリカの諜報機関がブラックウォーターなどの民間軍事会社にインテリジェンスの一部を提供し、汚れ仕事をやらせていたのと同じで「アウトソーシング」戦略です。
──自衛隊をブラックウォーター化するという話ですか!
ジェームズ:自衛隊はアメリカにとって国策軍事会社のようなもので、自衛隊員はあくまでアメリカに雇われた傭兵だというのがいまのペンタゴンの認識です。そして彼らが、日本にどういう期待を寄せているのかというとミッドウェイ海戦のような本格的な海上戦です。ですから、日本人にとってはこれはかなり恐ろしい論文です。「中国海軍と本格的な海戦をしてくださいね」と言っているんです。「日本はミッドウェー海戦でアメリカに負けましたが、1894年の黄海海戦では中国に勝っていますので、次もできますよね? あの時も帝国海軍単独で勝ったではありませんか」というメッセージです。
──まさに血を流せ、と。
ジェームズ:そう、ホームズ教授は言っていますし、彼の言葉は米軍内の総意であると思って間違いありません。そこに憲法9条等の考慮は一切ありません。日本の憲法などアメリカの意思で自由に曲げることができるというのが彼らの常識です。
──自国を守るのは自国民だというのもわからなくはないのですが。ちなみに、中国海軍って強いんですか?
ジェームズ:いえ、そうでもありません。そもそも中国は上陸作戦の経験がないんですよ。しかも、この40年間ぐらい中国海軍は一回も上陸作戦を訓練したことがないのです。これは海上自衛隊のトップの一人から聞いていますから確かな情報です。また、洋上補給ができないというのも致命的です。ですから、中国海軍は張り子の虎の可能性が高いです。その一方で、海軍作戦において日本は物凄くレベルが高いんです。近代海軍戦略で重要なのは空母の機動部隊を指揮できるような人材や熟練度です。日本はその部分で長い歴史があり、そもそも空母の機動部隊という発想そのものが日本海軍のものですから。真珠湾攻撃がそのいい例です。空母から発進した爆撃機が攻撃したのが真珠湾攻撃です。
──空母の機動部隊の運用は相当高いものを持っているんですね。でも、日本って本格的な空母ってありましたっけ?
ジェームズ:ヘリコプター空母ということで言えば、「いずも」とかですね。
──「いずも」でいいんですか?
ジェームズ:小さい空母ですけど、それは遠方に行って領土を分捕るという発想がないからです。与那国ぐらいであれば「いずも」で十分です。日本の自衛隊は日々パワハラ・セクハラ三昧で戦争が起こった途端に大量離職者が出そうなスカスカな「準軍隊」ですが、海軍力でいうと相当なものを持っています。
──ただ、中国はいま空母を増やしていますよね?
ジェームズ:増やしていますけど、それを使えるかという現実的な話があります。
──ということは「戦ったら勝てるでしょう」ということですね。
ジェームズ:当然、日本人の犠牲者は出ますが、勝てると思います。ですから、オペレーション的に負けることはありえないんです、中国海軍相手であれば。
──よっぽど日本人がヘタレていなければですね。
ジェームズ:ですから、「犠牲者が出ますよ」というところがポイントになります。前述の日米防衛会議でもアメリカ側が確認したのはまさにその部分の心配なんです。アメリカが本格的にこういうレポートを出してきたということは日本の国民に、「犠牲者が出ることを認知させないといけない」という時期が来たという判断です。
──「日本は勝つけど、自衛隊員の何人かは死ぬよ、覚悟しておけ」といまから念押ししているんですね。
ジェームズ:何人ではなく、何百、何千の可能性があります。そういう戦争の現実、台湾有事の現実を突きつけています。
──台湾有事ってこういうものなんだぞと。
ジェームズ:日本にとってかなり重いレポートだということです。
──正念場ですね。ところで、このCSISのレポートには台湾有事は2026年と書いてありますが、これはどうなんですか? ジェームズさんはもっと早いだろうと予測していますが。
ジェームズ:もちろん、そういう予測もあると思います。2026年に起こる可能性だって十分にあります。しかし、軍事技術の観点から言うと26年では遅すぎて中国軍は最初からボロ負けになってしまいます。あとは本当に台湾侵攻があり得るのかということもあります。侵攻というのは上陸作戦という形をとって物理的に台湾を取るというやり方です。このレポートも、第二次大戦で硫黄島を攻めた時のように、中国人民解放軍の上陸部隊が上陸して台湾を占領する前提です。しかし、中国はあんなスカスカの海軍で台湾に上陸して占拠するなんてことができるのでしょうか? 習近平の本音としては上陸したいでしょう。そっちのほうが象徴的ですから。しかし、実際にできるのかというとかなり疑問符がつくので、どちらかというと、香港のように内部から実質的に乗っ取る方法を取るのではないかと思います。すでに台湾には中国側の人間が大量に潜伏しているので、彼らを使って武装発起してサボタージュをしたほうが手っ取り早いはずです。
──内側からクーデターみたいな形で乗っ取ってしまったほうが早いということですね。
ジェームズ:そうです。それに中国の伝統的なやり方としても、そのほうが慣れているはずです。上陸作戦なんていう西洋的なやり方、力攻めするやり方ではなく、人を大量に配置して気づいていたら中国化していたというやり方のほうがずっと中国的です。
──実際、いま日本でそれをやってますよね、北海道のニセコとか、京都の町家とか、大阪の西成地区、熊本市とか。
ジェームズ:そうです。ですから、そこへの対策がなく、最初から一気に侵攻するという硫黄島モデルを想定しているのが不可解です。これはアメリカは中国にそういうふうに戦って欲しいということです。
同時に、「台湾の戦う意志がなければこのウォーゲームも意味をなさない」と言っているくらい、「台湾頼み」というのも不可解です。昔のアメリカであれば地域国の士気などは気にもせず、アメリカ自身が戦争に突っ込んでいったはずです。それが超大国の流儀だったはずです。「台湾頼み」になっている時点で中国に手の内を明かしています。つまり、台湾の士気を砕けば、アメリカも日本も参戦できず、即中国が奪うことができます。これは中国が内部からクーデターを行うとアメリカはノータッチです、ということを暗に示しています。
これらの矛盾を考えると、やはりこのウォーゲーム及びレポートは日本政府向けと理解できます。理由は単純明快で、中国が本格的に台湾侵略しようが謀略で併合しようが、一番困るのは日本だからです。もはや日本が対米従属ではなく、「対米同化」するしかないことをアメリカは迫っているのです。このレポート自体が1月13日の岸田総理の訪米直前に公開されたことも意味深です。
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