600万人の遺骨と一晩過ごせたら賞金14億円!? パリの地下墓地「カタコンベ」

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カタコンベ(画像は「Getty Images」より)

 フランスの首都パリの地下には、600万人分の骸骨が埋葬されている巨大な地下墓地「カタコンベ(カタコンブ・ド・パリ)」がある。これは18世紀後半、過密する人口に伴い墓地にする土地が足りなくなるという問題が生じたため、労働者たちが死体を地下のトンネルに運び始めたことから始まったとされている。

 カタコンベに埋葬されている骨はただ地面に埋められているだけでなく、頭蓋骨や大腿骨をきちんと並べていたり、埋葬者達の骨を組み合わせて壁や柱を飾り立てることもあった。その華麗でありつつも重苦しい装飾は「地獄の芸術作品」とも呼ばれたりしている。

 そんなカタコンベは観光客が見学することも可能なのだが、この度「カタコンベで一夜を過ごすことができる人には賞金1000万ドル(約14億円!)なら?」という話題がネット上で話題になっている。

 この企画はTwitterでなされて注目を集めたようだが、歴史愛好家や心霊スポット等に赴くことも多い超常現象研究家、都市探検家はもちろん一般人の多くが「無謀な提案」「そこで一晩過ごすなんてあり得ない」と主張しているそう。

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カタコンベ(画像は「Getty Images」より)

 皆さんはは600万人の死者に囲まれた暗いトンネルで夜を過ごすことができるだろうか? とはいえ、この話題はTwitterアカウント「Creepy.org」が言い出したもので、実現するかどうかは不明だ。そもそも、ほぼ何の危険もないカタコンベで一晩過ごすことと1000万ドルという超大金が釣り合っていないだろう。1000ドルや10万円程度……いや1万円でもどうだろうか。

 ところで、カタコンベで一晩過ごしたことがある人はすでにいる。2015年にAirbnbがカタコンベで一晩過ごすことができるハロウィーン企画を実施、多数の応募者の中からブラジル人の男性がその幸運(?)を手にした。賞金なしてもカタコンベで一晩を過ごしたい人は大勢いるのだ。重度の閉所恐怖症や骸骨恐怖症(存在するのだろうか?)であると確実に診断されている人が勇気を振り絞ってチャレンジするならば1000万ドルの価値はあるかもしれないが、泊まりたい人を泊めたところで二重においしいだけでなんのチャレンジでもないだろう。「Creepy.org」の話題つくり程度に思っておいた方が良さそうだ。

参考:「IFL Science」「AFP」ほか

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

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文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

ミステリーニュースステーションATLAS編集部員
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