超一流企業社員が遭遇した少女の霊とは？お祓い失敗、付き合う女性が次々に怪我や病気に…

2023.09.09 17:00 文＝神ノ國ヲ

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　沖縄のユタに会うことで突然能力が開花した占い師オラクルさむ。現在、大阪でBARカウンターに立つ彼のもとには、オカルト話・心霊体験を語りに来る客が絶えないという。

超一流企業社員が遭遇した少女の霊とは？お祓い失敗、付き合う女性が次々に怪我や病気に…の画像1 — 画像は「Getty Images」より

――あのD社ですか？

さむ：いやいやH社……すみません、これ以上は言えないです。お客さんの個人情報ですし。ただ特定できないようにして伝えますね。最近、大阪なんばの白鯨という祭壇バーで働いているんです。心霊オカルト怖い話や科学の話ができる場所です。だから、そういう雑談をしたお客さんが来てくれるんですね。そこで先月きたお客さんに頼まれたんです。「ちょっと占い見てもらっていいですか」と。働きながらですから、ガッツリは見ることができません。簡単に生年月日だけ聞いて確認したら、べらぼうに運がよい。強運どころか豪運の持ち主です。「お客さん、運、強いでしょ？　どうです？」と聞いたら「あぁ、やっぱり、そうなんですね」と。そこからいろんな話を聞いたんですが、そのお客さんが高校時代の寮で体験した話が、なかなか怖くて。小さな女の子の霊が出ると。

――学生寮に出る幽霊ですか？

さむ：そのお客さんは、とあるスポーツの特待生だった。高校も、そのスポーツで入って、大学でも、そのスポーツをがんばった。結果、その経歴を買われて超一流企業にいま勤めている。才能も運もありますが、何よりも努力のひとです。スポーツ・エリートから、努力して本物のエリートになった人物です。そして、その人が高校時代に経験した話です。

　当時、生徒はみな寮住まいだった。スポーツの世界ですから上下関係は厳しいんです。キャプテンを務めていたので、夜、最後に見回りにいくと、3年生しかいないはずの1階廊下奥で後輩は何やら挙動不審になっている。「どうした、何かあったか？」と聞いたら「あ、先輩、アレが視えませんか」と聞いてくる。目を凝らしても何も見えない。困惑していると後輩がいう。「さっきから、先輩の部屋の前にいる、あの女の子がずっと廊下を走っていてうるさくて眠れないんです。注意しようにも、こんなこと、どうしたらよいか分からないし、こんな遅い時間ですから先輩にも迷惑かけられませんし……」と。

　もうゾワッと全身の肌が泡立って、適当なことをいって部屋に入り布団をかぶって朝まで、うろ覚えの念仏を唱えながら過ごしたと。

　そして、とりあえず顧問の教師にそれを伝えると、「そうか、わかった」と顧問は頷いて、しばらく黙り込み「同じようなものを視たり、聞いたりした者がいないか確認したいから、部員を全員集めてくれ」という。キャプテンですから全員に伝えて集合させた。顧問いわく「じつは数年前にも同様の騒ぎがあり、お祓いをしてもらった。今回も同様の対策を取る」と。結局、数十名いるスポーツ特待生のうち、数名が音を聞いており、見ていたのは廊下にいた後輩だけだった。その後、神主のような人物がきて結界を張り、視えていた後輩には、特別な祈祷を行った。しかし、その後しばらくしても、視えていた後輩はずっと体調が悪く、結局部活をやめてしまった。大人になり同窓会で会った際、その後輩の消息をきくと、どうやら30代になっても彼女ができない。なぜか付き合う女性が全員ケガをしたり病気になったりして「あの小さな女の子は何なの？」といってフラれてしまう。

――祓えてないってことですよね？

さむ：そうです。それほど強力な何かが、その学生寮にはずっと憑いている。おそらく見た目が女の子だけで、本当はもっと禍々しい、この世ならざるものではないか、と。

　ここまで話してお客さんは「いや、ま、そういうことがあったってだけなんで、実際のところは本当かどうか分からないですけどね、さむさんも一杯のんでください」と笑いました。もちろん酒の席ですから嘘かどうか分からない。でも数千万円のプロジェクトを行う同僚と飲みに来たお客さんでした。一流企業の社員が同僚の前で語るには、少々リスキーな話だったので、これは本当の話ではないか。そう思うと怖くなりました。

　深夜のBARカウンターに立っていると、たまに、こんな話を聞くんです。やはり、ありうべからざるものたち、この世の理、僕らの理解を越えた何かの世界って、実在するのかもしれませんね。