「異世界」の存在と行く方法 飽きた、エレベーター、井戸……

画像は、GettyImagesより引用



 異世界に迷い込むという話は、伝承、創作物、体験談を通じて非常に多く見られる。異世界に行って、帰ってくることができたというものもあれば、二度と元の世界に戻れなくなってしまったというものもある。さらに異世界は時間感覚が歪んでいるという場合もあり、驚くほどの年月が経過していたり、ほとんど時間が進んでいなかったりと様々だ。異世界譚は、それらは聞く側にとっては憧れをも抱かせ、話す側にとっては恐怖を蘇らせるような存在となっている。

 異世界に行くというようなケースでは、異世界への案内役がいることが多々見られる。ルイス・キャロル『 不思議の国のアリス』では、 不思議な白兎を見つけてそのあとを追っていくことで不思議な世界 へ迷い込む。日本でも、『おむすびころりん』や『浦島太郎』 なども、地底世界や竜宮城という異世界ともとれる地を訪れており、それぞれがネズミや亀といった案内役が登場している。また、少々パターンは異なるが、何らかの拍子に異世界へ迷い込んでしまった際に「時空のおっさん」と呼ばれる存在に遭遇し、早く元の世界に戻るよう促されるといった都市伝説もある。この時、その場所の食べ物などを口にしてはいけないという「黄泉戸喫」(よもつへぐい) を想起させるような制約などを告げられることがある。いずれのケースも、異世界へ無暗に入り込んではならない、長居してはいけないといった内容に終始している。

 また、先の「時空のおっさん」の例にもあるが、偶然にも異世界に迷い込んでしまったという例は多い。この例は、 個々人の奇妙な体験やネットでの体験談の書き込みに多く見られる 。 一度通ったことがある道を辿って見知らぬ廃村にたどり着きそこで 謎の怪物を目撃したという「巨頭オ」や、見知らぬ駅で降りてしまい異形の存在と遭遇しその後消息が途絶えてしまった「きさらぎ駅」などが有名だろう。大型掲示板に書き込まれた体験談「よく分からない世界に行ってきた」では、 異世界へ行って来たという体験を投稿者が語り、その異世界へ行ける場所を明言した珍しいケースでもある。「記憶が2つあるんだが」では、小学生時代に川で溺れたことを境にこの世界と別の世界の2通りの人生を経験しているという奇妙な体験が語られ、さらには投稿者の言ういわゆる異世界で使用していたという文字がヴォイニッチ手稿に似ているということで話題にもなった。

 このように異世界は、案内役の有無はあるもののきわめて偶然につながりを有してしまっ たがために入り込んでしまった場所であることが多い。しかし、ある手段を用いて異世界へ行くという方法も存在しているという。伝承では、小野篁が地獄へ出入りしていたという六道珍皇寺の「 冥土通い井戸」 という具体的な出入り口を利用していたと言われている、こうした明確な場所から異世界へ行けるという例は少ない。 儀式的な行ないによるもので言えば「エレベーター」 が最も有名であろう。これは、 ある順番にエレベーターの止まる階数を指定し、 最後に開いた扉の外が異世界へとつながっているというものである 。異世界へ行く方法の中でも最も手軽な手段と言われているのは、紙に大きく六芒星、その中心に「飽きた」 と書いて枕の下に置き就寝するというものだろう。ここに記した” 飽きた”という言葉は、この世界に飽きたという意思を表すものであるという。幽体離脱が異世界へ行く方法の一つとして挙げられることもあるが 、この「飽きた」はそれに通じる作法であるともとれるだろう。異世界が存在し、それを行き来(もしくは一方通行) できるかについては、ハッキリと断言するのは難しい。しかし、 可能性はゼロという訳ではない。斎藤守弘著『SF入門 なぞの四次元』では、並行世界が別で存在し、 何らかの次元の断層やひび割れによって行き来することができる、あるいは四次元空間に飛び込んでしまい出られなくなってしまうと いった解説がなされている。ここでいう四次元が、異世界をつなぐ境界の役割を果たしていると言えるだろう。

 さらに現在の物理学では、この宇宙が”ヒモ” で構成されているという超紐理論が唱えられている。このヒモは振動をすることで質量・電荷・ 素粒子の性質の違いを生じさせていると言われているが、このヒモは閉じてあるものと開いているものがあるという。開いたヒモは”膜(ブレーン)”に付いている必要がある一方で、 閉じたヒモは移動が可能であり、この時に他の次元空間に漏れだしてしまうのだという。これは重力について説明されたものであるが、その性質はそのまま異世界の行き来をも表しているように思える。それは、異世界の入口はどこにでも開かれる可能性を示唆し、 さらにはそうした異世界とをつなげるある種高度な次元の仲介役の 存在の可能性をも導き出すのだ。異世界モノと呼ばれるジャンルが広まり、 異世界に対し憧憬を抱く人も多いかもしれないが、 その異世界が自身の思い描いたような世界である確証は全くない。 ある時、 突然異世界に迷い込んだとしたらあなたはどうするだろうか。

【参考記事・文献】
【飽きた】明日できる異世界へ行く方法を徹底解説する【 エレベーター】
異世界の行き方とは?通路や案内人・ 場所など日本の神話昔話を読み解く
『よく分からない世界に行ってきた』
この宇宙は膜状の世界だった!?【ブレーン宇宙論】

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

【文 ナオキ・コムロ】

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文=ナオキ・コムロ(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

ミステリーニュースステーションATLAS編集部員
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