彼女を奪うため、バンドメンバーに“女性ホルモンを投与”していたボーカルが追放される

 バント仲間に対して密かに“女性ホルモン”を盛っていたボーカリストが発覚後に追放された。その動機は仲間の彼女を奪うことであったという――。

■バンドメンバーに女性ホルモンを投与

 身近な人物に対して、当人が気づかないように何かを飲ませる卑劣な人々がいる。

 ターゲットの飲み物にこっそりと混入させるのは薬物であったり、睡眠薬であったりするのだが、なんと“女性ホルモン”を密かに飲ませていた驚きのケースが発覚した。いったい何があったのか。

 オルタナティブサイト「Oddity Central」によると、米テネシー州ナッシュビルを拠点とするハードコアバンド、ジョローナ(Llorona)は、メンバーの恋人を奪うという無謀な計画の一環としてバンドのベーシストに女性ホルモンであるエストロゲンを投与した疑いを受け、リードシンガーを解雇したと発表した。

 バンドメンバーの恋人を奪うためになぜ女性ホルモンを飲ませたのか。そもそもどうやって飲み物に混入したというのだろうか。

画像は「Pixabay」より

 ジョローナのインスタグラムアカウントは現在停止されているのだが、それまでにわかっているところによると、ジョローナのリードシンガー、ディエゴはベーシストのスティックスの婚約者に好意を寄せており、彼女の心がスティックスから離れるように、過去5カ月にわたってスティックスに女性ホルモンを投与し続けていたという。

 女性ホルモンの影響でスティックスの“男らしさ”が失われれば、彼女の心はこの婚約者から離れていくのではないかとディエゴは考え、実行に移したのである。

 共に同じジムで身体を鍛えていたディエゴは、スティックスがトレーニング前に飲むドリンクに高用量のエストロゲンを混入し、この女性ホルモンの影響によってスティックスのホルモンレベルが変化し、胃潰瘍、体重減少、筋肉疲労に至る深刻な「身体的変化」と「顕著な精神的変化」を引き起こしたとされている。

■バンド内に諍いや対立があったのか?

 バンドはインスタグラムで「ディエゴが泥酔して自暴自棄にならなければ、このようなことは何も分からなかったでしょう」とインスタグラムに書き込んた。

 そして「プライバシーと一般的な検閲のために伏されている不快な詳細がさらにたくさんあります」と書き加えている。

 ディエゴは自分の告白を酔った勢いのジョークとして誤魔化そうとしたといわれており、スティックスと共有したトレーニング前のドリンクは直前まで封印されていたと説明した。しかし誰も彼の言葉を信じず、スティックスはプロテイン以外のサプリメントはすべて開封されていたと主張している。

 ディエゴはジムの業者を通じてステロイドやホルモン剤を簡単に入手できる身分であったという。

画像は「Pixabay」より

 このような経緯でディエゴはすでにバンドから追放されたのだが、実際にドリンクにエストロゲンが混入されていたのかどうかはまだ確かめられてはいない。

 すぐにでもスティックスは内分泌専門医の診察を受ける予定があるということが、はたしてエストロゲンの影響が確認されることになるのだろうか。

 メンバーの恋人を奪う目的で女性ホルモンを飲ませるといのうのはなかなかの“奇策”のようにも思えるのだが、バンド内の諍いやメンバー間の対立なども疑われてくるかもしれない。そしてジョローナの今後の音楽活動はどうなるというのだろうか。ファンを失望させてほしくはないものだ。

参考:「Oddity Central」、「New York Post」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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