1年間「肉食ダイエット」を続けた男性、その驚くべき変化とは!?

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 近年、従来の栄養ガイドラインとは異なる、独自の食事法を取り入れる人が増えている。その中でも注目を集めているのが、肉だけを食べる「carnivore diet(肉食ダイエット)」だ。

 アメリカのネブラスカ州ミルフォード在住のHVAC技術者、パトリック・エンズリー氏は、1年間この肉食ダイエットを実践し、体重と健康状態に劇的な変化を遂げた。彼の経験は、肉食ダイエットの潜在的な利点とリスクについての議論を巻き起こしている。

肉食ダイエット:1日の食事内容と健康への影響

 エンズリー氏が実践した肉食ダイエットは、450グラムのステーキ、450グラムのひき肉、卵6個という、綿密に計算された食事内容だった。彼は家から動物性食品以外のすべての食品を排除することで、この厳しいダイエットに集中した。間食には、自家製ミートボール、豚の皮を揚げたもの、ストリングチーズ、ビーフジャーキー、サラミ、ペパロニなどを食べていたという。

 エンズリー氏は、息子の成長を見守るために健康になりたいという強い思いから、このダイエットに挑戦した。

 その結果は驚くべきものだった。数ヶ月で体重が63.5キロ減り、腹囲も48センチ縮小した。さらに、睡眠の質とエネルギーレベルも著しく向上したという。ダイエット前は、階段を上るだけで息切れし、足首、背中、膝の痛みに悩まされていたが、ダイエット後は2歳の息子と活発に遊べるようになった。彼にとって、肉食ダイエットは人生を変えるほどの大きな転換点となったと言えるだろう。

 エンズリー氏によると、「最初の1、2ヶ月で、気分、意欲、そして前向きな気持ちが大きく変わったことに気づきました」。最初の目標を達成した後、彼は自分の体の反応を見るために、オーガニックのイチゴなど、特定の植物性食品を徐々に食事に取り入れ始めた。

肉食ダイエットのリスク:専門家の見解と健康への懸念

 医学界は、肉だけを食べるダイエットに対して慎重な姿勢を保っている。ハーバード大学の研究者たちは、飽和脂肪酸の過剰摂取、腎臓結石、痛風、骨粗鬆症のリスク増加など、肉食ダイエットに関連する潜在的なリスクを指摘している。肉食ダイエットの特徴である高タンパク質摂取は、腎機能にも影響を与える可能性がある。

 オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターの栄養士リズ・ワイナンディ氏は、様々な食品群がそれぞれ異なる栄養上の利点を持っていることを強調し、食生活の多様性の重要性を訴えている。植物性食品の欠如は、特にビタミンCとEの欠乏につながる可能性がある。

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 一方、英国の心臓専門医アシーム・マルホトラ博士は、加工肉と未加工の赤身肉の消費を区別し、よりバランスの取れた視点を提供している。マルホトラ博士によると、健康リスクは主に加工肉に関連しており、新鮮な赤身肉には関連していないという科学的証拠があるのだという。

 専門家の意見は様々だが、大幅な食生活の変化を行う前に、医療専門家に相談することの重要性は共通している。健康状態や栄養ニーズは個人によって大きく異なるからだ。肉食ダイエットの長期的な影響については、現在も研究と議論が続けられている。

 肉食ダイエットで63.5キロ減、これはまさに驚異的な成果だが、毎日ステーキを食べ続けるのは、経済的にも精神的にも、なかなかハードルが高いような気もする。

参考:Misterios do Mundo、ほか

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文=深森慎太郎

人体の神秘や宇宙の謎が好きなライター。未知の領域に踏み込むことで、日常の枠を超えた視点を提供することを目指す。

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