不気味な兆候を示す3つの超巨大火山!終末は近いのか?人類を脅かす眠れる巨人

イメージ画像 Created with DALL·E

 まったく活動の気配を見せない火山であっても、休んでいるわけでもなければ死んでいるわけでもない。いつでもその火蓋を切って大量のマグマを噴き出し、周囲に壊滅的被害をもたらす可能性があるのだ――。

■サントリーニ火山

 かつては一度も噴火した記録のない火山を「死火山」、噴火した記録はあるものの火山活動が見られない火山を「休火山」と呼んでいたが、どちらの用語も今は使われていない。どんな火山でも噴火する可能性はあるからだ。

 そして噴火すれば壊滅的被害をもたらす超巨大火山もいつその目を覚ますのかまったくわからない。

 穏やかなエーゲ海に囲まれたギリシャ・サントリーニ島のサントリーニ火山(Santorini volcano)は紀元前1600年頃に大噴火を起こしかつて島で栄えたミノア文明を滅亡させている。

 そして今、サントリーニ火山では不気味な地震活動が続き、科学界が警鐘を鳴らしている。噴火の前兆となる群発地震である可能性があるという。

 地球の現在の地質学的状況から判断すると、エーゲ海で今後100万年以内に大規模な噴火が起きる可能性は低いと考えられているが、可能性としてはいつでも大惨事は起き得る。

 先の1月28日に異常な群発地震が始まって以来、サントリーニ島の火山系に注目が集まっている。はたして黙示録で描かれているような歴史的大噴火が迫っているのだろうか。

サントリーニ・カルデラ 画像は「Wikipedia」より

■カンピ・フレグレイ火山

 イタリア・ナポリ近郊のカンピ・フレグレイ火山(Campi Flegrei volcano)にも警戒が強まっており、周囲に住む何百万人ものイタリア人が脅かされている。

 ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンとイタリアの国立地球物理学火山学研究所(NGV)の研究者は、差し迫った噴火について警鐘を鳴らしている。

 専門家は、4万年前に起きたカンピ・フレグレイ火山の大噴火がネアンデルタール人の絶滅の一因になったと考えている。噴火中に即死した者もいれば、その後の壊滅的な気候変動に屈した者もいた。噴火によって数千トンの灰と岩石が大気中に噴き出し、太陽を遮って「火山の冬」を招いた。

 1538年の規模の小さな噴火が8日間続いて以降は鳴りを潜めているカンピ・フレグレイ火山だが、約500年の休止状態を終えて活動の兆候を見せはじめたのかどうか、引き続き注目が集まる。

フレグレイ平野 画像は「Wikipedia」より

■イエローストーン

 60万年以上休眠状態にあったイエローストーンの超巨大火山もまた不穏な活動の兆候を見せている。

 今年1月、ウィスコンシン大学マディソン校のクリフォード・ターバー氏率いるアメリカの地質学者チームは、巨大なマグマの集積がイエローストーン国立公園の北東部に向かって移動していることを確認した。

 北東部のマグマ溜まりには、130万年前の大規模な噴火前とほぼ同じ量のマグマが蓄積されている。

Image by G Poulsen from Pixabay

 噴火の可能性は極めて低く、わずか1パーセント未満ではあるが、もしもこの巨大な火山が噴火すれば、新たな氷河期を引き起こし、壊滅的な結果をもたらす可能性がある。イエローストーンの地震は、世界中の何百もの火山の噴火を引き起こし、太平洋沿岸や大西洋沿岸の都市を壊滅させる津波を引き起こす可能性もあるのだ。

 かつて破局的大災害をもたらした火山が再び目覚める日は近いのか。多くの火山が今、不穏なシグナルを発しているのは厳然たる事実である。

参考:「Soul:Ask」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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