臨死体験で出会った「死んだと知らなかった人」の姿、死の間際に見る“予期せぬ訪問者”の正体

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 世界中で数百万人が報告している「臨死体験(NDE)」。その中でも特に科学者たちの頭を悩ませているのが、体験者が「まだ生きていると思っていた人物」と死後の世界で遭遇するというケースだ。

 この現象は、ジョン・キーツの詩にちなんで「ピーク・イン・ダリエン(ダリエンの峰)」体験と呼ばれている。これは、太平洋を初めて見たときの驚きを比喩したもので、死に瀕した人が予期せぬ死者と出会ったときの衝撃を表している。

生きているはずの従姉妹がそこにいた

 ブダペストのパズマニー・ペーテル・カトリック大学の研究グループが最近記録した事例を紹介しよう。

 あるアメリカ人女性がヨーロッパ旅行から帰国直後、重病にかかり集中治療室(ICU)に収容された。生死の境をさまよう中、彼女は亡くなった父と祖母に出会う。そして驚くべきことに、その場には別の州で元気に暮らしているはずの高齢の従姉妹もいたのだ。

 意識を取り戻した彼女が家族にそのことを話すと、母親から衝撃の事実を告げられた。実はその従姉妹は、彼女が旅行中だった3週間前に亡くなっていたのだ。母親は娘の旅行と入院を案じ、訃報を伏せていたのである。

 もちろん、この事例には検証の難しさがある。従姉妹は91歳と高齢であり、死が予測不能だったわけではない。また、意識がない間に誰かが話していたのを聞いた可能性も否定できない。しかし、体験後に彼女が見せた驚きや、家族たちの証言の一貫性は、単なる偶然や潜在意識の働きだけでは説明しきれない何かを示唆している。

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予期せぬ出会いが問いかけるもの

 こうした事例は1世紀以上前から報告されており、研究者たちの関心を集め続けている。もし臨死体験が単なる脳の幻覚や期待によって作られるものだとしたら、なぜ「死んだと知らない人」が登場するのだろうか。期待していない人物との遭遇は、脳が生み出す幻影以上の何かが起きている可能性を示している。

 現在、研究グループはこの現象をより厳密に記録するための新しいプロトコルを開発し、事例の収集を進めている。再現実験が不可能な領域において、一つ一つの事例を丁寧に積み重ねていくことが、死と意識の謎を解き明かす鍵になるかもしれない。

 もしあなたにも、死の淵で思いがけない誰かと出会った経験があるなら、それは科学がまだ到達していない真実の一端なのかもしれない。

参考:Psychology Today、ほか

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