【極秘計画】敵兵を同性愛者にして弱体化?ガチで検討された「ゲイ爆弾」の実態

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イメージ画像 Created with AI image generation (OpenAI)

 もしも敵国の部隊の兵士がゲイばかりだったら――。色恋沙汰で規律が乱れ戦争どころではなくなりそうだが、まさにそれを狙った計画が真剣に検討されていた。ターゲットをゲイ化する“ゲイ爆弾”の開発が検討されていたのだ。

■米軍で検討されていた敵兵ゲイ化戦術

 戦わずして勝つのが戦の極意だが、それに準じる戦略が敵の弱体化だろう。たとえば敵部隊の兵士を全員ゲイにしてしまったどうなるのか。

 なんとこの冗談のようなアイデアが米空軍で一時期真面目に検討されていたというから驚きだ。公開された政府文書から、敵の兵士同士が性的に惹かれ合うようにする媚薬(化学物質)を振り撒く“ゲイ爆弾”の開発が構想されていたのだ。

 この計画は「ライト研究所」が1994年に作成したもので、生物兵器に反対する団体「サンシャイン・プロジェクトは政府に情報公開請求(FOI)を提出した結果、この文書を入手した。

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画像は「Daily Mail Online」より

“ゲイ爆弾”のアイデアは、敵兵全員が互いに異常なほど惹かれ合うことで、敵部隊を弱体化させ崩壊に導く武器を作る構想であった。

 この時代、米軍内で同性愛への嫌悪が現在よりも強く、ビル・クリントン大統領が軍隊における同性愛者の入隊禁止令を解除しようとしたとき、軍上層部から強い反対に遭った経緯もあった。

 しかし文書自体は、この計画を「不快」と表現しつつも、「完全に非致死的」であることを力説している。軍事プロジェクトとしては実に“平和的”な計画であった。

 この“ゲイ爆弾”のほかにも敵の弱体化を目論む計画はほかにも考案されており、害虫とネズミなどの害獣を引き寄せる化学物質を撒き散らす爆弾や、近寄るとすぐにわかる酷い悪臭を敵兵に帯びさせる化学爆弾なども記録に残されている。

 さらに敵兵の皮膚を太陽光に対して非常に敏感にしたり、兵士たちの放屁を活発にしたり、「ひどく永続的な」口臭を引き起こすような化学兵器も提案されている。

 これらのアイデアは最終的にはどれも受け入れられなかったが、非殺傷性兵器の研究開発という取り組み自体は国防総省内でも否定されてはいない。

 ある意味では残念な結果に終わったアイデアの数々だが、“ゲイ爆弾”を開発した科学者たちは 2007年に「イグ・ノーベル賞」を受賞している。この賞は「まずは笑わせ、そして考えさせてくれる」珍しい研究を表彰するものだ。“ゲイ爆弾”を考案した科学者たちはかろうじて報われたともいえるだろう。

 敵兵を弱体化させるための“ゲイ爆弾”だが、むしろ同性愛者同士で結束を強めて統制が強化される可能性は考えられていなかったのだろうか。“愛のために戦う”部隊はけっこう強そうにも思えてくるのだが……。

参考:「Daily Mail」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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