皇帝ナポレオンは“人智を超えた何か”に遭遇したのか。彼を震え上がらせた大ピラミッドでの一夜

名将にして皇帝のナポレオンはギザの大ピラミッドの中で何を体験したのか――。
■ナポレオンはピラミッド内部で何を見たのか?
歴史的な軍人宰相であるナポレオン・ボナパルト(1769-1821)はギザの大ピラミッドの王の間で神秘的な体験をしていた――。
1798年の夏、ナポレオン将軍の指揮の下、3万人を超えるフランス兵がエジプトに進駐した。
彼の正式な使命は、ナイル川流域の国を3世紀に渡るトルコの支配から解放し、ついでにイギリスの東方植民地における自由な航行を阻止することであった。
それに加え、遠征軍にはあらゆる分野から100人以上の学者が加わっており、古代エジプト文明の寺院、墓、ミイラ、トンネル、豪華な財宝、そしてピラミッドなどをできる限り調査する科学的ミッションも担っていた。
ナポレオンは同時代の多くの人々と同様に東洋の異国情緒に惹かれ、1787年に出版されたコンスタンタン・ヴォルネーの『エジプト・シリア紀行』という当時非常に人気のある作品を読んでいた。この本では、その地域の文明に関する数多くの謎が語られている。
1799年8月、ナポレオンはギザの大ピラミッド内で眠ってみるというアイデアを実行に移し、王の部屋へ向かった。当時はそこへのアクセスは困難で、高さ1.5メートルにも満たない狭く入り組んだ通路が続き、数本の松明ではまったく足りないほどの暗さであった。
王の部屋はピラミッド内部にあり、長さ約10メートル、幅約5メートルの長方形の部屋で、花崗岩の板、壁、滑らかな天井でできており、全く装飾がなく、中央には花崗岩の空の石棺のみが配置されていた。
こうしてナポレオンは大ピラミッドの中で約7時間過ごし、夜明けに顔面蒼白になり怯えた状態でピラミッドから出てきたといわれている。
ナポレオンが最も信頼していた数人の部下がピラミッドの中で何を体験したのか質問した際、「たとえ話しても、あなたは信じないだろう」と答えたという。一説ではナポレオンが大ピラミッドの中で過ごした夜は、彼の人生を決定的に変えたのだといわれている。
この体験をしてフランスに戻ったナポレオンはフランス革命政権を終結させ、自身を指導者とする統領府を設立した。
ピーター・トンプキンスの名著『大ピラミッドの秘密』によると、「ナポレオンは、アレクサンダー大王がそうであったように、王の部屋で一人きりでいることを望んだ」という。

ナポレオンは生涯を通じて他の重要な歴史上の人物に執着し、アレクサンダー大王やユリウス・カエサルの足跡を辿っていたのだと同書は言及する。彼らもまた、より大きな目的を探し求めながら、王の部屋で一人夜を過ごしたと伝えられているのだ。
ナポレオンが王の部屋の中で実際に何を体験したのかは、残念ながら墓場まで持っていかれた秘密になってしまった。
ちなみに著名なオカルティスト、アレイスター・クロウリーも大ピラミッドの王の間で一夜を過ごしており、イギリスの神智学者で心霊術師のポール・ブラントンも、王の部屋に短期間滞したといわれている。
昨年12月にギザの3つのピラミッドを100時間貸し切って動画撮影をしたユーチューバー、MrBeast氏もまた人生を変える体験をしていたのだろうか。もしそうだとすれば誰もができることではないだけに羨ましい限りである。
参考:「Ancient Code」ほか
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2024.10.02 20:00心霊皇帝ナポレオンは“人智を超えた何か”に遭遇したのか。彼を震え上がらせた大ピラミッドでの一夜のページです。ピラミッド、ナポレオン、スピリチュアル、王の間などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで