中国軍がUFOをミサイルで撃墜?― SNSで拡散した衝撃映像、その正体を巡り憶測飛び交う

中国軍がUFOをミサイルで撃墜?― SNSで拡散した衝撃映像、その正体を巡り憶測飛び交う
画像は「YouTube」より

 中国東部、山東省の夜空で、正体不明の飛行物体がミサイルによって撃墜される瞬間を捉えたとされる、衝撃的な映像がSNS上で拡散し、世界中で大きな波紋を広げている。

 現地時間9月12日金曜日の夜9時ごろ、沿岸都市の濰坊(いぼう)市などの住民によって撮影された複数の動画には、夜空をゆっくりと進む発光体に対し、地上から発射されたとみられる赤い火球が高速で接近し、閃光と共に爆発する様子がはっきりと記録されている。

 中国当局が沈黙を続ける中、この物体の正体を巡って、「エイリアンのUFO」「無許可のドローン」「隕石」など、様々な憶測が飛び交っている。

轟音と閃光―住民が目撃した“迎撃”の瞬間

 映像を撮影した住民たちは、「窓がガタガタと揺れるほどの雷鳴のような轟音」が響き渡ったと証言している。ある動画では、撮影者の男性が「ミサイルが発射された」と叫ぶ声も記録されている。

 中国最大のソーシャルメディア「微博(Weibo)」に投稿された監視カメラの映像には、同じ場所から5分間隔で少なくとも2発のミサイルらしきものが発射され、同様の軌道を描いて空中で爆発する様子が映っていた。

 この不可解な出来事は瞬く間に拡散され、微博のトレンドトピックでは閲覧数が1億5000万回を超えるなど、大きな関心を集めた。

最も有力な説は「軍事演習」か

 中国政府や軍からの公式な声明は一切発表されていないが、最も有力な説は、これが中国軍による防空演習の一環であったというものだ。

 事件があったとされる9月12日から14日にかけて、現場近くの渤海南部で、中国海事局が実弾射撃演習のための航行警報を出していたことが確認されている。このことから、撃墜された物体は、演習で使われた標的(ドローンや模擬ミサイルなど)であった可能性が高いとみられている。

 しかし、SNS上では「エイリアンのUFO撃墜説」も根強く囁かれている。「これは彼らのリバースエンジニアリング計画の一環だ」と主張する投稿も見られ、憶測は後を絶たない。

隕石説は考えにくい?

 撃墜された物体が「隕石」であった可能性も指摘されているが、映像を見る限り、その可能性は低いようだ。

 通常、隕石は大気圏に突入する際、超高速で移動するため、摩擦によって燃え上がり、光り輝く尾を引く。しかし、動画の物体にはそのような尾は見られず、また地面と平行に、比較的ゆっくりと移動しているように見える。もし中国が時速数万kmで飛来する隕石を迎撃する能力を持っているとすれば、それは軍事防衛技術における驚異的な飛躍を意味するだろう。

米軍のUFO迎撃映像との比較

 奇しくも、この事件のわずか数日前、米議会の公聴会で、米軍のドローンがUFOにミサイルを発射した際の映像が公開されたばかりであった。

 2024年10月にイエメン沖で撮影されたその映像では、ミサイルの直撃を受けたにもかかわらず、球状のUFOは全く損傷することなく飛行を続けていた。

 これに対し、今回中国で撮影された映像では、物体はミサイルらしきものの衝突によって完全に破壊され、破片となって落下していくように見える。この対照的な結果もまた、様々な憶測を呼ぶ一因となっている。

 中国の軍事力増強は世界で最も不透明なものの一つであり、その秘密主義が、今回のような事件における憶測と陰謀論の温床となっていることは否めない。中国当局が沈黙を続ける限り、山東省の夜空で爆発した光の正体は、謎のままとなりそうだ。

参考:NEWSWEEKDaily Mail Online、ほか

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